「理由を答えよ」で書けない→条件→変化→理由の型/減点パターンの回避

中学受験理科/記述 テーマ:「理由」を“書き方の流れ”にして減点を止める
悩み起点
条件→変化→理由
減点パターン回避
家庭で回す

理科の記述で「理由を答えよ」と言われると、何を書けばいいか分からず手が止まる。
書いてみても、説明がズレている必要語句が入っていない条件が抜ける——この状態が続くと、得点が安定しません。

多くの場合、原因は知識不足というより、「何を根拠に、どの順で書くか」が毎回バラバラなことです。
理由問題は、書く内容を増やすよりも「書き方」を身につけたほうが、減点が止まりやすくなります。

この記事で分かること

  • 「書けない」の詰まり所を先に特定する方法
  • 理由問題の基本形:条件→変化→理由
  • よくある減点(条件抜け/因果逆/言い換え不足)の直し方
  • 家庭での進め方(短時間→週末チェック)
  • 実験・資料読み取りと接続する考え方

まず状況整理|どこで詰まっているか

「理由を答えよ」で止まるとき、問題はひとつではありません。最初に“詰まり所”を3種類に分けると、対策が絞れます。

① 何を根拠にするか分からない

本文・図・表・条件文のうち、どれを根拠にして書くべきかが曖昧な状態です。
その結果、知っている知識を並べるだけになり、採点基準とズレやすくなります。

② 変化(現象)を言葉にできない

「何がどう変わったか」を短く言えず、理由だけを書き始めてしまう状態です。
変化が曖昧だと、因果関係が成立せず減点につながります。

③ 理由が“条件”と結びついていない

条件(温度・濃さ・距離・時間など)を読み落とし、一般論だけで終わる状態です。
「それは知っているけれど、この問題の理由になっていない」というミスが起きます。

原因の切り分け(典型パターン3つ)

理由問題で点が落ちるパターンは、概ね次の3つに集約できます。
どれに当てはまるかを先に決めると、直すべき動作が明確になります。

パターンA

条件が抜ける(この問題の理由にならない)

「なぜなら〜だから」と書いているのに、問題文の条件(温度差、濃度差、距離、時間、材料など)が入っていない。
結果として一般論になり、採点基準に乗りません。

パターンB

因果が逆/途中が飛ぶ(説明の順が乱れる)

「理由→結論」だけを書いて、変化(何がどうなったか)が抜ける。
もしくは、原因と結果の向きが入れ替わり、説明として成立しません。

パターンC

キーワード不足(採点者が判定できない)

内容は近いのに、「何が」「どこへ」「どの向きに」などの語句がなく、判定不能になります。
理科の理由問題は、言い回しの工夫より“必要語句”が優先です。

改善のステップ(条件→変化→理由)

理由問題は、文章の上手さで勝負する分野ではありません。
「条件→変化→理由」の順で、毎回同じ部品を並べると、減点が止まりやすくなります。
ここでは、答案を作る動作をステップごとに整理します。

1

条件を1行で抜き出す(比較点をはっきりさせる)

まず、問題文や図表から「違うところ」を1行にします。
温度・濃さ・時間・距離・材料など、比較の軸が決まると理由が絞れます。

2

変化(結果)を短文で言う(まず結果をはっきりさせる)

「何がどうなったか」を、まず1文で決めます。
変化が曖昧だと、理由がどれだけ正しくても点になりにくくなります。

3

理由を“条件に結びつく言葉”で書く(根拠を接続)

理由は知識の披露ではなく、条件と変化をつなぐ“橋”です。
条件(温度差・濃度差・時間など)に引きずられて書ける言葉を使うと、採点基準に乗りやすくなります。

条件の種類 理由で使いやすい接続語(例) おとし穴
温度・加熱 「温度が高いほど〜が速い/進む」 “どれが速い”が抜ける
濃さ・量 「濃いほど〜が多い/起こりやすい」 比較対象(AとB)が曖昧
時間・距離 「時間が長いほど〜が進む」 結果(変化)が先に書けていない
4

必要語句を最後に足す(判定不能を防ぐ)

採点者が判断できるように、「何が」「どこへ」「どの向きに」を最後に確認します。
内容が合っていても、語句不足で落ちるのが理由問題のもったいないミスです。

  • 主語(何が)
  • 方向・場所(どこへ)
  • 比較(AよりB、増える/減る)
5

検算ならぬ“検文”(条件と一致しているか)

理由問題の見直しは、文章を美しくする作業ではありません。
「条件が入っているか」「変化が先に言えているか」だけを短く確認します。

よくあるミスと修正(減点→直し方)

理由問題は、模範解答に近づけるよりも「減点の形」を潰す方が点が安定します。
ここでは典型的な減点を、答案の直し方として整理します。

減点

条件が抜ける(一般論で終わる)

それらしい理由を書いているのに点にならないときは、条件文の差が答案に入っていないことが多いです。
理由が正しくても、「この問題の理由」になりません。

減点

因果が逆/途中が飛ぶ

「〜だから〜」だけで、変化(結果)が書かれていないと、説明が成立しません。
また原因と結果が逆になると、知識があっても点が落ちます。

減点

キーワード不足で判定不能(方向・主語・比較がない)

内容が近いのに落ちる場合は、「何が」「どこへ」「どの向きに」「AとBの比較」が抜けていることがあります。
理由問題は“言い換え”より、必要語句の充足が優先です。

家庭での進め方(週の組み立て/チェック)

理由問題は、長文の練習で伸ばすよりも、短いステップを身につけて“同じ直し方”を繰り返すほうが安定します。
家庭では「書く量」より「検文(条件→変化→理由)」の回数を増やします。

区分 やること チェック(合格基準)
平日(短時間) 理由問題を1問だけ。答案は短く、条件→変化→理由の順を守る 条件文の差が答案に入っている/変化が先に書けている
週末(まとめ) 3〜5問を通しで。各答案に「主語・方向・比較」を最後に足す キーワード不足が減り、判定不能が起きない
復習(翌日) 誤答だけ見直し。「どのパターンで落ちたか」だけ分類する 次回の直し方が1つに決まっている

理由問題は、分野をまたいで出題されます。特に
化学分野(変化と条件の結びつき)と
地学分野(資料から条件を拾う)
で「条件→変化→理由」の流れが効きやすくなります。

FAQ(よくある質問)

Q理由問題は長く書いた方が点が取れますか?
長さよりも、条件と変化が答案に入っているかが優先です。
「条件→変化→理由」の部品が揃っていれば、短くても判定可能になりやすく、減点が止まります。
Q知識が曖昧だと理由は書けませんか?
知識は必要ですが、まずは根拠を問題文・図表から拾い、条件と変化をはっきりさせることで、必要な知識が絞れます。
実験・資料の根拠が拾えない場合は、
実験の読み取りが苦手なときの整理
を先に進めると接続しやすくなります。
Q「なぜなら」を入れても減点されます
接続詞の有無ではなく、条件と変化が答案に入っているか、因果が逆になっていないかがポイントです。
まず変化(結果)を1文ではっきりさせ、その後に理由を書くと順序が乱れにくくなります。
Q言葉が思いつかず、同じ表現ばかりになります
表現の多さより、採点者が判定できる語句(主語・方向・比較)が揃っているかが重要です。
最後に「主語・方向・比較」を足す確認を入れると、表現の工夫に頼らず点が安定します。
Q直前期はどこまでやるべきですか?
新しいことを増やすより、減点の形をはっきりさせて潰す方が効果的です。
直前期の進め方は
入試直前2週間の理科の再調整
と合わせて、週の計画を作るのがおすすめです。

あわせて読みたい+講座・問い合わせ

答案の「どこで減点されているか」から整理したい方へ

理由問題は、知識を増やすよりも「条件→変化→理由」の並べ方を習慣にし、
条件抜け・因果逆・語句不足といった減点を止める方が得点が安定します。
もし自己流のままズレが残る場合は、答案を見ながら“減点の形”を切り分けて改善するための個別指導も選択肢になります。