光合成・呼吸・蒸散がごちゃごちゃ→“出入りする物質”と“条件”で整理

中学受験理科/生物 テーマ:暗記量を増やさず「混線」をほどく整理
悩み起点
出入りする物質で整理
条件(光・葉・気孔)で判定
実験問題につなぐ

光合成は酸素が出る? 二酸化炭素が出る? 呼吸と何が違う?
蒸散は呼吸の一部? 気孔が開く条件は? 実験問題になると混乱する。
こうしたつまずきは、単語を追加で覚えるよりも、判定の順番を決めておくと改善します。

この記事では、「出入りする物質」と「条件(光・葉・気孔・水)」を軸に、混線をほどく流れをまとめます。
単元解説ではなく、誤答が生まれるポイントを先に潰す構成です。

この記事で分かること

  • 「何がごちゃごちゃか」を3パターンに切り分ける
  • 出入りする物質(CO₂/O₂/水蒸気)で一発整理する
  • 光・葉・気孔などの条件で判定する順番
  • 実験問題の典型ミス(でんぷん/BTB/石灰水/気孔)を止める
  • 家庭で回す週次ルーティン(短時間→週末チェック)

要点

混線の原因は「場面(条件)」と「物質」を混ぜて覚えることです。
まず物質の出入りを一定にし、次に条件で判定します。

まず状況整理|どこで混線しているか

混線の症状(よくある)

  • 光合成と呼吸で「CO₂」「O₂」の向きが入れ替わる
  • 蒸散=呼吸だと思ってしまい、水蒸気の扱いがずれてくる
  • 「昼/夜」「明るい/暗い」で何が起きるかを誤判定する
  • 実験の結果(BTB/石灰水/でんぷん)から理由が言えない
チェック
ここでつまずくなら、今回の整理が効きます
  • 「昼/夜」でCO₂とO₂の向きを即答できない
  • 気孔が開く条件が曖昧(昼?夜?乾燥?)
  • 実験の結果を見て、理由が1文で書けない
  • 覚え直しを増やしても点が伸びない
  • 同じ問題でも、条件が変わると別物に見える
  • 「蒸散」「呼吸」を同じ“気体の出入り”と誤解する

原因の切り分け(典型パターン3つ)

原因①

「物質」と「働き」をセット暗記している

光合成=酸素、呼吸=二酸化炭素、と一語で覚えると、条件が変わった瞬間に通用しなくなります。
まずは「何が入って何が出るか」を一定にしてから、働きの説明へ進めます。

原因②

条件(光・葉・気孔)で判定していない

同じ植物でも、明るい/暗い、葉がある/ない、気孔が開く/閉じるで結果が変わります。
条件が読めないと、実験問題で取りこぼしやすくなります。

原因③

「結果→理由」の文章化ができない

BTBの色、石灰水の変化、でんぷんの有無などを見ても、
“何が出入りしたか”に戻れないと記述で落とします。
先に理由のひな形を作ると、説明が安定します。

組み直しの流れ(ステップで)

ひな形
判定は「物質→条件→文章」の順で決めておきます
①物質の出入り
CO₂ / O₂ / 水蒸気
②条件
光・葉・気孔・水
③結果→理由の一文
(条件)だから(物質)が(増減)

1

まず「出入りする物質」を3つに限定する

混線を止めるコツは、最初から説明を覚えないことです。
先に「出入りする物質」を一定にし、そこから働きを区別します。

見る物質 まず決めること 混線しやすい点
二酸化炭素(CO₂) “入る/出る”の向きを条件で決める 昼夜の判定を飛ばす
酸素(O₂) CO₂とセットで向きを決める 「光合成=酸素」決め打ちでずれる
水蒸気(H₂O) 蒸散(気孔)として別枠で扱う 呼吸と同じ“気体の出入り”と混同

2

条件を4つだけ見る(光・葉・気孔・水)

問題文が長くても、見る条件は絞れます。
ここを拾えると、CO₂/O₂の向きが決まり、迷う場面が減ります。

  • :明るい/暗い(光合成が関わるか)
  • :葉がある/ない(葉緑体の働きが関わるか)
  • 気孔:開く/閉じる(気体・水蒸気の出入りが起きるか)
  • :十分/不足(蒸散・しおれ・気孔の状態に影響)

3

結果→理由の一文テンプレを作る

記述で落ちるのは、説明が長いからではなく、
“どの条件で何が増減したか”が書けていないからです。
先に一文のひな形を用意します。

一文テンプレ(そのまま使えます)
  • (条件:明るい/暗い、葉あり等)なので、(CO₂/O₂)が(増える/減る)。
  • (気孔が開く/閉じる)ため、(水蒸気の放出/気体の出入り)が(起きる/起きにくい)。
  • (実験結果)より、(物質の増減)が分かる。
注意
「光合成だから」「呼吸だから」と名称で説明を始めると混線しやすいです。先に物質(CO₂/O₂/水蒸気)へ戻します。

4

実験問題の読み方に落とす(条件→結果→物質へ戻す)

実験問題は、条件を変えて結果の差を見せます。読む順番を決めておくと、
“覚えているのに解けない”が減ります。

①条件を拾う
明るい/暗い、葉の有無、ふたの有無、時間、温度など「変えた条件」を探す。
②結果の差を見る
色の変化、気体量、でんぷんの有無など「差」をまず一言にする。
③物質へ戻す
CO₂/O₂/水蒸気のどれが増減したかに戻し、一文テンプレで理由を書く。

よくあるミスと修正(誤答例→直し方)

典型ミス

「暗いのに酸素が増える」と判断してしまう

条件(明るい/暗い)を飛ばし、名称だけで判断すると起きやすい誤答です。
まず条件→物質へ戻します。

典型ミス

蒸散を「呼吸」と同じ扱いにしてしまう

蒸散は水蒸気が外へ出る現象で、CO₂/O₂の出入りとは別軸です。
“気孔”が絡むときは、水蒸気を別枠で扱うと混線が止まります。

典型ミス

実験結果(色/でんぷん)を“用語”で説明して終わる

「光合成したから」だけで止まると、条件の違いに対応できません。
結果は必ず「物質の増減」へ翻訳し、条件で理由を組み立てます。

修正のひな形(短く)
  • (条件)→(物質)→(増減)→(結果に一致)
  • 「名称」は最後に添える(光合成/呼吸/蒸散)

家庭での回し方(週の構成/チェック)

家庭学習では、知識を増やすよりも判定の順番を決めておきます。
1回で仕上げず、短時間の反復で「混線しない状態」を作ります。

区分 やること チェック(合格基準)
平日(短時間) 1問だけでよいので、①物質(3つ)→②条件(4つ)→③一文を必ず通す。
文章が書けない日は、条件と物質の矢印だけでも残す。
「明るい/暗い」「CO₂/O₂/水蒸気」のどれを扱うかが、迷わず決まる。
週末(まとめ) 実験問題を2〜3問。条件の差を線で引き、結果を一言にしてから理由を書く。
できれば、誤答を「条件ミス/物質ミス/文章化ミス」に分類する。
同じ形式で、理由の一文が安定して書ける(名称に逃げない)。

FAQ(よくある質問)

Q光合成と呼吸は、結局なにが違いますか?
違いを「名称」で覚えると混線します。まずは、条件(明るい/暗い、葉がある等)を拾い、
CO₂/O₂の出入りを決めてください。名称は最後に添えるくらいで十分です。
Q蒸散は呼吸の一部だと思ってしまいます
蒸散は「水蒸気」の放出として別枠で扱います。CO₂/O₂の出入り(光合成・呼吸)と混ぜないことが混線回避のポイントです。
気孔が絡む問題では、まず水蒸気をチェックすると整理が安定します。
Q実験結果(BTBやでんぷん)から理由が書けません
結果を“用語”で説明して止まっている可能性があります。結果は必ず「物質の増減」に翻訳し、
条件(明るい/暗い、葉の有無など)とセットで一文テンプレに当てはめてください。
Q文章が長くて条件が拾えません
条件は「光・葉・気孔・水」の4点だけに絞ります。図表の整理で止まる場合は、
図・表・グラフが読み取れないときの整理
を先に固めると、条件判定がしやすくなります。

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