生物実験が苦手→対照の立て方/結果の読み取り/書き方をセットで
生物実験では、まず
1つの条件だけが違う2つの区
を比べます。
たとえば光の影響を調べるなら、光の有無だけが異なり、水、温度、時間、個体数などが同じ2つの区を選びます。
条件をそろえるのは、結果の差が何によって生じたのかを1つに絞るためです。
比較する区のうち、結果を判断する基準となる区を「対照区」と呼びます。

光の影響を調べるときの比較例
光あり・水あり・同じ温度・同じ時間
光なし・水あり・同じ温度・同じ時間
違うのは「光」だけです。そのため、結果に差があれば、光の有無と関係していると考えられます。
実際の問題では、この後に表やグラフを見て「どのような差があるか」を確認し、その差が生じた理由を書きます。
解く順番は
比較する2区を選ぶ→結果の差を読む→理由を書く→条件と単位を確認する
です。
対照実験では何と何を比べるのか
比べるのは、調べたい条件だけが異なり、それ以外の条件が同じ2つの区です。
条件が2つ以上違う区を比べると、結果の差がどの条件によって生じたのか判断できません。
調べたい条件を見つける
光、水、温度、空気など、問題が何の影響を調べているのかを確認します。
1条件だけ違う組を選ぶ
光ありと光なし、水ありと水なしなど、違いが1つだけの組を探します。
同じ条件を確認する
容器、量、温度、時間、個体数などが同じになっているかを確認します。
条件をそろえる理由
調べたい条件以外を同じにすれば、結果に差が生じたとき、その差と調べたい条件を結び付けて考えられます。
反対に、光と温度の両方が違う場合は、どちらが結果に関係したのかを1つに決められません。
「対照区」とは
比較する2区のうち、処理をしていない区や、調べたい条件を加えていない区など、結果を判断する基準になる区です。
どちらが対照区になるかは、実験の目的や設問によって確認します。
生物実験で詰まる3つの場所
生物実験が苦手に見えても、すべての段階でつまずいているとは限りません。
誤答を次の3種類に分けると、復習する内容を絞れます。
何を変え、何をそろえたか
どちらが大きいか、差があるか
なぜその差が生じたのか
結果の読み取りと理由の書き方
比較する2つの区を選んだら、すぐに考察を書こうとせず、先に結果の差を短い言葉にします。
解く順番は「比較する2区→差→理由→確認」です。
比較する2区
1条件だけ違う組を選ぶ
差
結果を一言にする
理由
条件と知識をつなぐ
確認
単位と条件を見る
最後に確認する2点
個体数が違う場合は1個体あたり、時間が違う場合は一定時間あたりに直して比べます。
容器、量、温度、光、時間、個体数などをもう一度確認します。
生物実験でよくある誤答と直し方
違いが複数ある区を比べる
光、温度、水の有無がすべて異なる区を比べると、結果の差が何によるものか判断できません。
違いが1条件だけになる組を探し、その他の条件が同じか確認します。
結果を書かずに用語から説明する
「光合成が行われたから」などと用語だけを書くと、どの結果を説明しているのか伝わりません。
先に「AはBより大きい」などと差を確認し、その後に具体的な条件と生物のはたらきをつなげます。
個体数や時間が違うのに合計だけを比べる
個体数や測定時間が異なる場合、合計の数値だけでは正しく比較できません。
- 個体数が違う場合は、1個体あたりに直す
- 時間が違う場合は、一定時間あたりに直す
- 割合や濃度では、何を全体としているか確認する
家庭での復習方法と、学習相談を考える目安
生物実験は、問題数を増やすだけでなく、毎回同じ順番で処理できるようにすることが大切です。
まずは1問ずつ「比較する2区→差→理由→確認」を通してください。
平日の短い復習
1問を使い、正解することよりも、次の4点を順番に言えるか確認します。
- 何と何を比べるか
- どの条件だけが違うか
- 結果にどのような差があるか
- その差をどう説明するか
週末の誤答整理
間違えた問題を、次のどこで止まったかに分けます。
- 比較する区を選べなかった
- 結果の差を読めなかった
- 理由を書けなかった
- 単位や個体数を見落とした
自分だけでは直す場所を決めにくいとき
次のような状態が続く場合は、問題数を増やす前に、どの段階でつまずいているかを整理する必要があります。
- 解説を読めば分かるが、別の実験では比較する区を選べない
- 発芽や光合成など、単元が変わっても同じ間違いを繰り返す
- 比較はできても、理由に必要な知識を思い出せない
- 誤答の原因が、読み取り・知識・記述のどれか判断できない
講座や学習相談を検討する場合は、現在の誤答や学習状況を確認したうえで、今回の悩みに対応する内容があるかをご確認ください。
生物実験についてよくある質問
Q
対照と比較対象は同じ意味ですか?
同じ意味とは限りません。比較対象は「比べる相手」を広く表す言葉です。
対照区は、その中でも実験結果を判断する基準として置かれた区を指します。
何も処理していない区や、調べたい条件を加えていない区が対照区になることがあります。
ただし、どの区が対照区になるかは、実験の目的や設問を確認して判断します。
Q
条件が2つ違う実験では、結果を考察できませんか?
ほかに1条件だけが異なる組がないかを探し、複数の比較結果を組み合わせて判断します。
Q
結果の数値が少し違う場合は「差がない」と書いてよいですか?
設問の指示、表やグラフの示し方、測定値の範囲などから、明確な差がないと判断できる場合に限って、そのように表現します。
判断できない場合は、数値や増減をそのまま正確に書きます。


