溶解度グラフが読めない→「何が増えると何が起きるか」を言葉→計算へ

中学受験理科/化学 テーマ:溶解度グラフを「読む→言葉→計算」の順でそろえて点の取りこぼしを止める
悩み起点
グラフ読解
言葉→計算
家庭で回す

グラフは見ているのに、どの値を読めばよいか分からない。
温度を変えたときに「溶ける/出てくる(結晶が出る)」の判断が不安定。
飽和・不飽和の区別や「何g出てくるか」の計算で式が作れない。

多くの場合、つまずきは計算力ではなく、
グラフの変化を言葉でそろえないまま、いきなり式に入っていることが原因です。
「何が増えると何が起きるか」を短文にしてから計算へ進むと、読み違いと式で迷う時間が減ります。

この記事で分かること

  • 溶解度グラフで止まる場所(読む/判断/計算)の切り分け
  • 「言葉→数→計算」の処理順(やり方)
  • 典型ミス(読み取り・飽和判定・結晶量)の直し方
  • 家庭で回す練習順(短時間→週末通し)

まず状況整理|どこで詰まっているか

溶解度グラフの問題は、「読む」「判断する」「計算する」が同時に出てきます。
まず、止まっている地点を分けます。復習すべき箇所が見えると、時間をかける場所が絞れます。

詰まりポイント(自己チェック)

  • 読む:温度と溶解度の値を正しく拾えない(軸・単位が曖昧)
  • 判断:飽和/不飽和/結晶が出るの判定が揺れる
  • 計算:水の量が変わるとき、どの量を基準にするか迷う
  • 言語化:温度変化で「何が増減したか」を短文で言えない

原因の切り分け(典型パターン3つ)

原因①

軸(温度)と単位(g/100g水)が曖昧なまま読む

グラフの値は「水100gあたりに溶ける溶質の質量」など、基準が決まっています。
ここが曖昧だと、読み取りは合っていても計算でつまずきます。

原因②

温度変化を「溶解度の変化」として言葉にできない

温度が上がる/下がるとき、「溶ける量が増える/減る」を短文にできないと、
結晶が出る・出ないの判定が不安定になり、式も立ちません。

原因③

「基準の水の量」をそろえられず、式が行ったり来たりする

100g水あたりの値を、問題の水の量へ換算する段階で混乱するパターンです。
先に「何gの水が基準か」をそろえると、式が1本になります。

持ち直しの流れ|読む→言葉→計算

溶解度グラフは、値を読むだけでは得点になりません。
「読む→言葉→計算」の順で処理をそろえると、
飽和判定と結晶量の計算が安定します。

1

軸と単位を先に決める(読解の土台)

最初に「横軸=温度」「縦軸=溶解度(基準:水100gあたり等)」を確認し、
読む値が何を表すかをそろえます。

書くメモ(10秒で足りる形)

  • 横:温度( )℃
  • 縦:溶解度( )g /(水( )g)

2

読む値は2つだけに絞る(温度Aと温度B)

温度が変わる問題は、基本的に「前(A℃)」「後(B℃)」の2点を読めば足ります。
先に2点を読み切り、あとから計算に進みます。

3

温度変化を「言葉」で決める(判断の軸)

計算に入る前に、変化を短文にします。ここがそろうと、結晶が出る/出ないの判定が安定します。

短文テンプレ

  • 温度が(上がる/下がる)
  • 溶解度は(増える/減る)
  • 溶ける上限が(増える/減る)

4

計算は「基準の水の量」をそろえてから換算

グラフが示す基準(例:水100gあたり)を、問題の水の量へ換算します。
先に“水の量”を基準化すると、式が1本になります。

計算のやり方(メモ)

  • グラフ:水(100g)あたりの上限( )g
  • 問題:水( )g → 上限( )g に換算

5

結晶量は「溶けていた量 − 新しい上限」で決める

結晶が出る場面では、最後に残るのは「新しい温度で溶ける上限」までです。
もともと溶けていた量との差が結晶量になります。

よくあるミスと修正(誤答例→直し方)

典型ミス

縦軸の意味(g/100g水)を落としてそのまま計算する

グラフの値をそのまま「溶けた量」と思い込むと、問題の水の量が100gでないときにズレます。
読み取りは合っているのに、換算が抜けて点を落とすパターンです。

典型ミス

温度変化を言葉にせず、結晶が出る/出ないが揺れる

温度が下がる→溶解度が下がる→上限が減る、という短文がそろっていないと、
どの温度の上限を使うかがブレます。

典型ミス

「結晶量」の式が(上限−溶けていた量)になって符号が逆

結晶は「溶けていた量の一部があふれて出てくる」ので、
引き算の向きが逆になると答えが反転します。特に、上限を複数温度で読む問題で起きやすいです。

家庭での回し方(週の組み立て/チェック)

溶解度グラフは「問題の種類」が限られる分、やり方が固まると得点源になります。
家庭学習では、難問で粘るよりも処理順(読む→言葉→計算)を短時間で反復します。

区分 やること チェック(合格基準)
平日(短時間) 1問:A℃とB℃の2点を読む→短文→換算→結晶量(または溶け残り) 計算前に短文(増える/減る)が書けている
週末(通し) 3〜5問:条件が増える問題(複数温度・水の量変更)をまとめて処理 「基準の水の量」→換算が毎回入っている
解き直し 点を落とした理由を「読む」「判断(飽和)」「換算」「引き算の向き」に分類して再挑戦 同じ分類の点を落とす理由が続かない

溶解度グラフは化学分野の中でも頻出テーマです。全体の地図は
化学分野ページ
から整理できます。必要な悩み記事を挟んで往復すると、復習が回りやすくなります。

FAQ(よくある質問)

Q溶解度グラフは「どこを読めばいいか」が分かりません
まず温度A℃と温度B℃の2点に絞って読みます。次に、その変化を「溶解度が増える/減る」と短文にしてから計算へ進んでください。
いきなり式に入ると、使う値や引き算の向きが揺れやすくなります。
Q飽和・不飽和の判断が不安定です
先に「その温度で溶ける上限」を、問題の水の量に換算して決めます。
実際に溶けている量が上限を超えるなら結晶が出ます。判断は短文(上限が増える/減る)を挟むと安定します。
Q結晶量の計算で引き算の向きが分からなくなります
結晶は「溶けていた量の一部があふれて出てくる」ので、
結晶量=(溶けていた量)−(新しい温度での上限)です。
どちらも同じ水の量にそろえてから引く、をそろえてください。
Qグラフの読み取り全般が苦手です
まず「軸→単位→比較」の順で情報を短文化できると、計算につながりやすくなります。
図・表・グラフが読み取れないときの整理
も合わせて確認してください。
Q中和や水溶液の問題と混ざると混乱します
条件整理(何が増えると何が起きるか)が共通のボトルネックになっている可能性があります。
「何が残るか」で止まる場合は、
中和が苦手(何が残るか/指示薬の読み取り)
も合わせて確認すると、整理のやり方が作りやすくなります。

次に読む(関連記事)+講座・問い合わせ

グラフ問題の「処理順」からまとめたい方へ(控えめな案内)

溶解度グラフは、知識を増やすよりも「読む→言葉→計算」の順をそろえた方が得点に直結しやすい分野です。
それでも不安定な場合は、解いた問題を見ながら「どこで止まるか(読み取り/飽和判定/換算/結晶量)」を切り分け、
点を落とす場面を減らす処理順を定着させる個別指導も選択肢になります。