月の満ち欠けの順番と日食・月食の並び方【理科のコツ】
読み時間目安:10〜15分
月の満ち欠けの順番と日食・月食──南中時刻まで図で整理しよう
月の満ち欠けの基本の順番は、新月 → 上弦の月 → 満月 → 下弦の月 → 新月です。日本で南の空に見える月は、右半分が明るければ上弦、左半分が明るければ下弦です。このページでは、月の満ち欠けが起こる理由、見える時間帯と南中時刻、日食・月食の並び方を図と表で整理します。
このページで学べること
- 月の公転・自転と「同じ面しか見えない」理由
- 新月→上弦→満月→下弦という月の満ち欠けの順番
- 上弦・下弦の見分け方と、南の空で見たときの明るい向き
- 何時ごろに見えるか・南中時刻の考え方
- 日食・月食が起こるときの太陽・地球・月の並び方
動画で全体像を確認したあと、下の図と表で「月の動き」「満ち欠けの順番」「見える時刻」「食の並び」を整理しましょう。
1. 月の動きと「常に同じ面が見える」理由

太陽・地球・月の位置関係によって、地球から見える月の明るい部分の形が変わります。新月・上弦・満月・下弦の違いを、月の位置と結びつけて確認しましょう。
月は地球から約38万km離れたところを、約27.3日かけて地球のまわりを公転している衛星です。
- 月は自分でも自転している。
- 自転の周期と公転の周期が同じなので、地球からはほぼ同じ面が見える。
- 月は自分で光っているわけではなく、太陽の光を反射して光って見える。
つまり、月の形が変わったように見えるのは、太陽に照らされた部分のうち、地球から見える範囲が変わるからです。
月の公転周期は約27.3日、新月から次の新月までは約29.5日(朔望月)です。
「公転」と「満ち欠けの周期」がずれるのは、地球も太陽のまわりを公転しているためです。
図の問題で迷ったときの確認ポイント
月の自転・公転と満ち欠けは、関係するものの別の仕組みです。「同じ面が見える理由」は自転と公転の周期、「満ち欠けする理由」は太陽に照らされた部分の見え方、と分けて考えましょう。
2. 月の満ち欠けの順番と名前(新月・上弦・満月・下弦)

月の形は、次の順番で変化します。
新月 → 上弦の月 → 満月 → 下弦の月 → 新月
- 新月:太陽と月が地球から見てほぼ同じ方向にあります。地球から見える側がほとんど照らされず、太陽にも近いため観察しにくい月です。
- 上弦の月:新月から約1週間後。日本で南の空に見えるときは、右半分が明るく見えます。
- 満月:地球から見て太陽とほぼ反対の方向に月があります。太陽に照らされた半球が地球側を向くため、ほぼ全面が明るい円形に見えます。
- 下弦の月:満月から約1週間後。日本で南の空に見えるときは、左半分が明るく見えます。
新月から次の新月までの約29.5日の間に、月は少しずつ満ち、満月を過ぎると欠けていきます。新月と満月の間には三日月や半月など、さまざまな形があります。
3. 月の満ち欠けと見える時間帯・南中時刻
月の問題では、形の名前だけでなく、いつごろ見えるか、何時ごろ南中するかも問われます。
南中とは、天体が真南の方向の空を通ることです(日本など北半球の中緯度での基本的な説明)。月は日ごとに星空に対して東へ移動し、同じ時刻に見える位置も変わります。南中時刻は平均すると1日あたり約50分ずつ遅くなります。
| 月の形 | 見え方 | 見えやすい時間帯 | 南中時刻の目安 |
|---|---|---|---|
| 新月 | ほとんど見えない | 太陽に近い方向にあり、観察しにくい | 正午ごろ |
| 上弦の月 | 南の空では右半分が明るい | 夕方から夜の前半 | 午後6時ごろ |
| 満月 | 丸く明るく見える | 夕方から明け方 | 午前0時ごろ |
| 下弦の月 | 南の空では左半分が明るい | 夜中から朝 | 午前6時ごろ |
※時刻は日本で学習する際の基本的な目安です。実際の南中時刻は日付や観測地点などによって変わります。
上弦と下弦を見分けるコツ
日本で南の空に見える月を正面から見たとき、右半分が明るければ上弦、左半分が明るければ下弦です。「上弦は夕方、下弦は朝」と南中時刻も合わせて覚えると、図の問題で判断しやすくなります。
月の動きが理解できたら、次の地学単元へ
星の動きや地学分野も整理したい方へ
月の満ち欠けを理解できたら、星の動きや天気、地層など、ほかの地学分野でどのような知識が必要になるかも確認してみましょう。月の学習と地学全体の復習をつなげたいときに役立つ案内です。
4. 日食と月食──太陽・地球・月の並び方
日食と月食は、太陽・地球・月がほぼ一直線に並ぶときに起こります。「どれが真ん中に来るか」がポイントです。
日食
地球から太陽を見ているとき、月が太陽の前を通って太陽を隠す現象です。
- 並び順:太陽 ― 月 ― 地球
- 月が太陽と地球の間に入る。
- 月によって太陽の一部または全部が隠される。
- 日食が起こるのは新月のとき。
月食
太陽の光で照らされている月が、地球の影に入ることで暗く見える現象です。
- 並び順:太陽 ― 地球 ― 月
- 月が地球の影に入る。
- 月の一部または全部が暗く見える。
- 月食が起こるのは満月のとき。
日食は「太陽を月が隠す」→ 太陽−月−地球、
月食は「月が地球の影に入る」→ 太陽−地球−月です。
なぜ新月のたびに日食、満月のたびに月食が起きないの?
日食は新月、月食は満月のときに起こります。ただし、毎回起こるわけではありません。月の公転軌道の面は、地球が太陽のまわりを公転する面に対して少し傾いています。そのため、多くの場合は太陽・地球・月が食の起こる位置に正確には並びません。入試ではまず、日食は新月、月食は満月という関係を確実におさえましょう。
説明は分かるのに、図の問題になると解けない場合は
新月・満月や日食・月食の名前を覚えていても、太陽・地球・月の位置を図に書き込む問題では迷うことがあります。特に、月の位置と見える時刻を同時に考える問題は、どの条件から整理するかが重要です。
自分で学習を続けるだけでは整理しにくい場合は、しゅん吉クエストの講座ページで、理科の学習サポートの内容や個別指導について確認できます。今の学習上の悩みに合うかどうかを考える際の参考にしてください。
まとめ|月の満ち欠け・南中時刻・日食と月食
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 月の動き | 月は地球のまわりを約27.3日で公転し、自転もほぼ同じ周期で行うため、地球からはほぼ同じ面が見える。 |
| 満ち欠けの理由 | 月は太陽光を反射して輝いており、月と太陽・地球の位置関係によって、地球から見える明るい部分の形が変わる。 |
| 月の順番 | 基本の順番は、新月 → 上弦の月 → 満月 → 下弦の月 → 新月。日本で南の空に見えるとき、上弦は右半分、下弦は左半分が明るい。 |
| 南中時刻 | 新月は正午ごろ、上弦の月は午後6時ごろ、満月は午前0時ごろ、下弦の月は午前6時ごろが目安。 |
| 日食 | 太陽 ― 月 ― 地球の順に並び、月が太陽を隠す現象。月相は新月。 |
| 月食 | 太陽 ― 地球 ― 月の順に並び、月が地球の影に入る現象。月相は満月。 |
| 食が毎回起きない理由 | 月の公転軌道の面が地球の公転軌道の面に対して傾いており、新月や満月のたびに食が起こる位置には並ばないため。 |
月の満ち欠けを学んだあと、次に確認したいこと
ここまでの内容が理解できたら、次は自分の学習状況に合わせて確認する内容を選びましょう。
- 地学分野を続けて復習したい場合:月の動きに加えて、星・天気・地層なども整理したい方は、中学受験理科の地学分野の全体像へ。
- 図の読み取りを別の単元でも練習したい場合:支点・力点・作用点の関係を図で考えるてこの原理の解説へ。
- 月の問題を自力で解くのが難しい場合:学習サポートを検討する方は、理科の個別指導・講座案内へ。
学んだ内容をもう一度確かめたい方は、続く10問のクイズにも挑戦してみてください。
月の満ち欠けと日食・月食クイズ【全10問】
学んだ内容をクイズで確認しましょう。各問題の選択肢を読んで答えを考えたあと、「正解と解説を見る」を開くと答えを確認できます。
第1問|月の公転周期はおよそ何日ですか?
A. 29.5日
B. 27.3日
C. 30日
D. 28日
正解と解説を見る
正解:B. 27.3日
月が地球のまわりを1周する公転周期は約27.3日です。満ち欠けの周期は約29.5日なので、混同しないようにしましょう。
第2問|月がほぼ同じ面を地球に向けている理由は?
A. 自転していないから
B. 自転と公転の周期が一致しているから
C. 地球の引力が強いから
D. 月がいつも同じ向きになっているから
正解と解説を見る
正解:B. 自転と公転の周期が一致しているから
月は自転しながら地球のまわりを公転しています。両方の周期がほぼ同じなので、地球からはほぼ同じ面が見えます。
第3問|新月が見えにくい主な理由は?
A. 地球の影に隠れるから
B. 太陽とほぼ同じ方向にあるから
C. 月が地球の裏側にあるから
D. 月が自ら光らないから
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正解:B. 太陽とほぼ同じ方向にあるから
新月は太陽とほぼ同じ方向にあり、地球側から見える面がほとんど照らされていないため、観察しにくくなります。
第4問|日食が起こるときの月の位置は?
A. 太陽と地球の間
B. 地球と太陽の反対側
C. 地球の影の中
D. 太陽の裏側
正解と解説を見る
正解:A. 太陽と地球の間
日食は、太陽と地球の間に月が入り、地球から見た太陽を隠す現象です。
第5問|月食が起こるとき、月はどこにありますか?
A. 太陽と地球の間
B. 地球と太陽の反対側
C. 地球の影の中
D. 太陽の裏側
正解と解説を見る
正解:C. 地球の影の中
月食は月が地球の影に入る現象です。満月のときに起こります。
第6問|日本で南の空に見える上弦の月の特徴は?
A. 左半分が明るい
B. 右半分が明るい
C. 全部が明るい
D. ほとんど見えない
正解と解説を見る
正解:B. 右半分が明るい
日本で南の空に見える上弦の月は右半分が明るく見えます。下弦の月は左半分です。
第7問|満月が南中する時刻はどれですか?(目安)
A. 午前6時ごろ
B. 正午ごろ
C. 午後6時ごろ
D. 午前0時ごろ
正解と解説を見る
正解:D. 午前0時ごろ
満月は太陽とほぼ反対の方向にあるため、太陽が南中する正午から約12時間後に南中します。
第8問|日食が起こる月相として正しいものは?
A. 新月
B. 満月
C. 上弦の月
D. 下弦の月
正解と解説を見る
正解:A. 新月
日食は新月のときに起こります。ただし、すべての新月で日食が起こるわけではありません。
第9問|月食が起こる月相として正しいものは?
A. 新月
B. 満月
C. 上弦の月
D. 下弦の月
正解と解説を見る
正解:B. 満月
月食は満月のときに起こります。月が地球の影に入ることが条件です。
第10問|月の公転周期が約27.3日なのに、満ち欠けの周期が約29.5日になる理由は?
A. 地球も太陽のまわりを公転しているから
B. 月が少しずつ遠ざかっているから
C. 月の軌道が楕円形だから
D. 太陽の影響が強いから
正解と解説を見る
正解:A. 地球も太陽のまわりを公転しているから
月が地球のまわりを1周する間にも地球が太陽のまわりを移動するため、月が再び同じ満ち欠けの状態になるまでには約29.5日かかります。
図や表で考える力を、ほかの理科単元にも生かそう
月の満ち欠けでは、位置関係・順番・時刻を整理しました。ほかの分野でも、図や表を使って条件を整理する学習方法が役立ちます。
さいごに:月の位置関係を図で説明できるようにしよう
月の満ち欠けや日食・月食は、太陽・地球・月の位置関係を理解することが大切です。名前や時刻を覚えるだけでなく、図を使って「このとき月はどこ?」「どの方角・何時ごろ見える?」と説明できるか確認しましょう。
- 丸い紙で太陽・地球・月のモデルを作り、実際に動かしてみる
- 教科書や問題集の図を、自分で描き直してみる
- 空を観察できるときに、月の位置や形を確かめる
夜空で見える月の形と、問題集に出てくる図を結びつけることができれば、天体の問題を考える楽しさも広がります。
受験理科専門塾 しゅん吉クエスト
理科の学習サポートを検討している方へ
月の満ち欠けや日食・月食に限らず、理科の学習を進める中で、どの単元をどのように復習すればよいか迷うこともあります。
しゅん吉クエストの講座ページでは、理科の個別指導や学習サポートについて案内しています。現在の学習状況に合う内容かどうか、講座の説明を確認してみてください。
講座を検討する前に、しゅん吉クエストの理科学習サポート全体について知りたい方は、しゅん吉クエストのトップページで全体像を確認することもできます。


