増減(食物連鎖など)が苦手→因果を図にして読む/表・グラフの扱い方

中学受験理科/生物 テーマ:増減(食物連鎖・生態系・個体数変化)を「因果」と「読み順」で安定させる
悩み起点
因果を図にする
表・グラフの読み取りステップを確立
記述の構成で減点回避

生態系の増減が苦手なときの克服法|因果図で読み、表・グラフで混乱しない

生態系(食物連鎖など)の増減問題は、知識そのものよりも
「増えると何が起きるか」を一段ずつ追えるかで点差がつきます。
ところが実際は、文章・表・グラフが同時に出て、頭の中で因果が逆転しがちです。

この記事では、増減問題を因果図に落としてから、
表→グラフ→記述へ接続するプロセスを確立します。
「なんとなくの判断」を減らし、苦手なパターンを解消するのが目的です。

この記事で分かること

  • 増減が混乱する原因(どこで逆転するか)の切り分け
  • 因果図(+/-)の作り方と読み方
  • 表・グラフ問題の処理のステップ(読む→確定→書く)
  • よくある誤答と修正(逆転・飛ばし・根拠不足)
  • 家庭で取り組む週の学習サイクル(短時間で再現)

要点

増減問題は、文章を読んで考える前に因果を図にして「+/-」を明確にすると安定します。

まず状況整理|どこでつまずいているか

A:増減の向きが逆転する

  • 「増える→増える」が「増える→減る」になりやすい
  • 捕食・被食の関係で混乱する
  • 文章の言い回しで判断に困る

B:因果を1段飛ばしで考える

  • 途中の生物(要素)を飛ばして結論を出す
  • 「~が減るなら全部減る」とまとめてしまう
  • 選択肢が近いと判断に困る

C:表・グラフが出ると読めなくなる

  • 数値・割合・推移を「意味」に戻せない
  • 条件(時期/区間/比較対象)を読み落とす
  • 記述が「根拠不足」で減点される

原因の切り分け(典型3パターン)

原因①

「+/-」が頭の中だけで動いている

文章を読みながら頭の中で追うと、途中で逆転しやすくなります。
因果を図(矢印)に落として明確にすると、逆転が減ります。

原因②

「直接」ではなく「間接」の影響を落とす

増減は“1段先”より“2段先”が問われがちです。
中間の要素(生物/資源/環境)を飛ばすと、選択肢で混乱します。

原因③

表・グラフの「条件」を拾えない

いつ・どこで・どちらと比べるかが抜けると、正しい因果でも誤答になります。
条件整理を事前に行うと安定します。

因果図の基本(最小形)
要素A
(例:えさ/捕食者/被食者)
要素B
(増える/減るが連動する相手)
=Aが増えるとBも増えやすい/Aが減るとBも減りやすい。
=Aが増えるとBは減りやすい/Aが減るとBも増えやすい。
まず矢印ごとに+/-を確定し、最後に全体を追います。

克服のためのプロセス(段階別に)

ステップ
読む前に「因果図」→ 表・グラフ → 記述 の流れを確立
①条件整理
いつ/どこ/比較
②因果図
矢印に+/-
③表・グラフ
変化を言葉に
④記述
枠組みで書く
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条件を先に整理する(ここが抜けると誤答)

表・グラフは「何を比べているか」で意味が変わります。
まず条件を定めてから因果を追います。

条件整理チェック(3点)

  • いつ:時期(季節/昼夜/年)や区間
  • どこ:場所(A地点/B地点/上流下流など)
  • 比較:何と何を比べる?(対照の有無)
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因果図を作る(矢印ごとに+/-を確定)

文章を読みながら結論を出さず、まず矢印を作って+/-を決めます。
途中の要素を飛ばさないのが目的です。

因果図の作り方(書く順番)
  1. 登場する要素(生物/えさ/環境)を抜き出す
  2. 「食べる/食べられる」「増えると困る/助かる」で矢印を引く
  3. 矢印ごとにを決める
  4. 最後に、変化(増/減)を1段ずつ流す
注意
いきなり最終結果を当てにいくと、間接影響(2段先)でミスが起きます。必ず1段ずつ追って確定します。
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表・グラフは「変化を言葉→因果図に戻す」で処理

グラフは計算よりも、変化の読み取りが中心です。
まず変化を言葉にし、因果図に戻して意味を確立します。

読み取りの基本パターン
  • ①何が:縦軸・表の項目(個体数/割合など)
  • ②いつ・どこで:横軸・条件(区間/地点)
  • ③どう変化:増加/減少/横ばい(言葉にする)
  • ④因果図へ:どの矢印(+/-)で説明できるか

変化を言葉にできると、記述も「事実(グラフ)→理由(因果)」で書けるようになります。

4

記述は「結論→根拠(図/グラフ)→因果」の構成で書く

増減の記述は、内容よりも「根拠の出し方」で点が決まります。
因果図とグラフを使って、短くまとめます。

記述の構成(そのまま使う)
  • 結論:(Aは増える/減る)
  • 根拠:(グラフで○○が増加/減少している)
  • 因果:(AはBをえさにするため、Bが増えるとAも増える など)

よくあるミスと修正(誤答例→直し方)

誤答例

捕食者が増える→被食者も増える と判断してしまう

文章だけで追うと、関係が逆転しやすいです。ここは必ず「矢印」を作って+/-を確定します。結論を急ぐのは禁物です。

誤答例

2段先(間接影響)を飛ばして判断する

増減は“途中を飛ばす”と選択肢で間違えます。特に「資源(えさ)」や「競争相手」の存在が通用しなくなります。

誤答例

グラフは読めたのに、記述で根拠が落ちる

記述は「理由」だけを書くと減点されやすく、グラフの事実が必要です。
事実(グラフ)→因果(図)の順で書くと、根拠不足が減ります。

記述の構成パターン
  • 結論:Aは増える/減る
  • 事実:グラフでA(または関連項目)が増減している
  • 理由:因果図の+/-で説明する

家庭での学習サイクル(週のプランニング/チェック)

増減は「まとめノート」を作るより、因果図を短時間で再現できることが得点に直結します。
家庭学習では平日に因果図、週末に表・グラフを組み合わせます。

区分 やること チェック(合格基準)
平日(7〜10分) 増減の文章1題(短め)を、条件整理→因果図(+/-)だけで処理。
その日の誤りを「逆転/飛ばし/条件落ち」に分類する。
因果図が書け、+/-が矢印ごとに説明できる。分類ができている。
週末(30〜45分) 表・グラフ付き問題を2〜3問。変化を言葉→因果図に戻すで確定し、
記述は「結論→事実→理由」の構成で短く書く。
記述にグラフの事実が入っている(根拠不足がない)。同じミスを繰り返さない。

運用

因果図は「書けたら終わり」ではなく、矢印ごとに+/-を言える状態が合格基準です。
読み取りプロセス(条件→図→表/グラフ→記述)を毎回同じにします。

FAQ(よくある質問)

Q増減は結局、食う・食われるを覚えるだけですか?
関係を覚えるだけだと、文章・表・グラフが混ざったときに逆転しやすくなります。矢印ごとに+/-を明確にした因果図を作り、1段ずつ追うアプローチを先に身につける方が安定します。
Q「増えると何が増えるか」を頭の中で追えません
頭の中だけで追うと逆転しやすいので、因果図に落とし込みます。登場要素→矢印→+/-の順に書くと、途中の飛ばしが減ります。
Q表・グラフはどこを見ればよいですか?
まず「条件(いつ・どこ・比較)」を確立し、次に「どう変化したか」を言葉にします。その後で因果図に戻して理由を確定すると、読み落としが減ります。
Q記述でいつも根拠不足になります
先に結論を書くだけで終わらず、「グラフの事実(増減)」を1つ入れてから因果で説明しましょう。
併せて 理由を書けないときのパターン を当てはめると整理しやすくなります。

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