地層・柱状図が読めない→新旧/上下/傾きのルール→読み取り手順

地層と柱状図の読み取りを学ぶ生徒のイメージ

中学受験理科/地学 テーマ:地層・柱状図の読み取り
お悩み起点
古い順
上下
傾き
断層

地層・柱状図の読み取り方|古い順・傾き・断層の前後関係を整理

地層や柱状図は、用語を覚えていても点が取りにくい単元です。原因は知識不足というより、どこから何を判断するかが問題ごとに変わってしまうことにあります。

特に、柱状図・断面図・文章条件が同時に出てくると、「上が新しい」と知っていても、断層や傾きが加わった瞬間に順番を取り違えやすくなります。

この記事では、上下、新旧、傾き、断層の前後関係を読む流れに分けて整理します。最後には、地層のルールは分かるのに文章条件で間違える場合や、別の地学単元へ進みたい場合など、残った悩みに合わせた次の確認先も紹介します。

この記事で分かること

  • 地層・柱状図でつまずきやすい場所
  • 上下・新旧・傾きの基本ルール
  • 古い順を判断するときの考え方
  • 柱状図と断面図を対応させる見方
  • 断層や侵食の前後関係の考え方
  • 家庭で取り組む練習方法
  • つまずきに合わせた次の確認先
要点

地層・柱状図は、図全体を一度に理解しようとせず、上下→新旧→傾きやずれの順に確認すると整理しやすくなります。

地層・柱状図のどこでつまずいているか

「柱状図が読めない」という悩みは、だいたい次の3つのどこかで起きています。自分のつまずき方が分かると、見直す場所を絞りやすくなります。

A:上下が混ざってしまう

  • 「上が新しい/下が古い」を途中で逆にしてしまう
  • 傾き・ずれがあると順番が分かりにくい
  • 地層を見た目の高さだけで判断してしまう

B:新旧が追えない

  • どの出来事が先かを並べ替えにくい
  • 侵食・断層・傾きの前後関係が判断しにくい
  • 文章の条件と図の内容が結びつかない

C:答え方が不安定

  • 答えは出たが理由を説明できない
  • 選択肢が似ていて決めにくい
  • 柱状図・断面図・文章を行き来して混乱する

地層・柱状図で間違えやすい3つの原因

原因①

上下を「今の位置」だけで見ている

傾きや断層があると、見た目の上下だけで判断して順番を取り違えることがあります。まずは地層がどの順番で積もったかを確認します。

原因②

あとから起きた変化を混ぜて考える

地層の重なりと、侵食・断層・傾きなどの変化を最初から一緒に考えると時系列が分かりにくくなります。まず堆積した順を確認し、その後の変化を加えます。

原因③

根拠を図から説明できない

答えだけを覚えていると、図が変わったときに判断が不安定になります。「どの層が上にあるか」「どの線が層を切っているか」など、図の根拠を短く言葉にします。

地層・柱状図を読むための3つの基本ルール
上下のルール
上ほど新しく、下ほど古いという基本をもとに、まず堆積した順を確認します。
新旧のルール
層を切る・ずらす出来事は、切られている地層よりあとに起きたと考えます。
傾きのルール
地層の重なりを先に確認し、その後に傾きという変化を加えて時系列を整理します。

地層の上下・新旧・傾きを読む4つの流れ

流れ
名前付け→上下→新旧→設問の順に見る
①名前付け
A/B/Cと層を整理
②上下の判断
積もった順を確認
③新旧の判断
切る/切られるで確認
④設問への対応
根拠から答えへ
1

層に名前を付ける

図の色や模様だけを目で追うと、柱状図と断面図を行き来したときに混乱しやすくなります。まず層をA/B/C…のように呼び、同じ層を同じ記号で追えるようにします。

最初に確認すること

  • 各層をA/B/C…と呼ぶ
  • 複数の図でも同じ層は同じ記号にする
  • 問題で聞かれている地点・時期に印をつける
2

上下を確認し、古い順を並べる

地層問題の土台になるのが重なりです。古い順を聞かれたら、まず下にある層から順に追います。

上下の判断
上=新しい/下=古いという基本を置き、単純な見た目の高さではなく、どの層がどの層の上に重なっているかを確認します。
注意
傾いた図を見て「右が高いから新しい」などと判断しないこと。まず地層どうしの重なりを確認します。
3

断層・侵食・傾きの新旧を判断する

堆積した順が分かったら、断層や侵食などの出来事がいつ起きたのかを、図の中の関係から判断します。

新旧の決め方
  • 切る側が新しい:地層を断ち切っている断層などは、その地層よりあとに起きた出来事
  • 切られる側が古い:切られている地層は、切る出来事より先にあったもの
  • 傾き:まず重なりを確認し、その後に起きた変化として整理する
  • 侵食:削られた面があれば、削られる地層が先に存在していたと考える
4

「根拠の指摘→答え」の順でまとめる

選択肢で迷ったときは、答えを先に決めるのではなく、図のどこを根拠にするかを一つ決めます。

説明のまとめ方
  • 根拠:A層がB層の上に重なっている/断層線がA層を横切っている など
  • 答え:だからAはBより新しい/断層はAのあとに起きた など

ミニ問題と図解で地層・柱状図の読み方を確認

考え方を覚えたら、短い問題で「どのルールを使うのか」を確認してみましょう。ここでは、古い順・断層・傾き・複数地点の柱状図を例に整理します。

問題1
古い順の確認

A層の上にB層、その上にC層が重なっています。古い順に並べるとどうなるでしょうか。

考え方
下にある層から先に積もったと考えます。この場合、古い順はA層→B層→C層です。C層がもっとも新しい層です。
問題2
断層の前後

A層、B層、C層を断層の線が切っています。断層はいつ起きたと考えられるでしょうか。

考え方
断層が層を切っているので、A層、B層、C層ができたあとに断層が起きたと考えます。「切っている側があと」と確認します。
問題3
傾きの扱い

何層かの地層がまとめて傾いています。古い順を考えるとき、最初に何を確認すればよいでしょうか。

考え方
左右の高さではなく、まず地層どうしの重なりを確認します。その後に、全体が傾いたという変化を加えて整理します。
図解
柱状図は下から上へ読む

柱状図では、縦に積み重なった層を見て、下から上へ順に確認します。次の例では、A層がもっとも古く、C層がもっとも新しい層です。

柱状図の例

C層:新しい
B層
A層:古い

下から A層 → B層 → C層

見る順番
  • 一番下の層から確認する
  • 上に重なっている層ほどあとに積もったと考える
  • 古い順を聞かれたら、下から順に並べる
  • 傾きや断層がある場合は、先に重なりを確認してから変化を考える
図解
傾きは、重なりを確認したあとに考える

傾いた地層を見ると左右の高さに目が行きやすくなります。古い順を判断するときは、まず地層の重なりを確認し、そのあとに全体が傾いたと整理します。

① まず積もった順を考える

C層:新しい
B層
A層:古い

古い順:A層 → B層 → C層

その後
→
全体が傾く

② 傾いたあとの見え方

C層
B層
A層

見た目が傾いても、重なりを先に見る

実戦に近い例
A地点とB地点の柱状図を見比べる

柱状図の問題では、離れた2地点の地層を見比べて、同じ層を対応させることがあります。層の厚さが違って見えても、まず同じ層をそろえ、そのあとに古い順を確認します。

A地点

C層
B層
A層

B層がやや厚く見える

B地点

C層
B層
A層

A層がやや厚く見える

位置 A地点の柱状図 B地点の柱状図
上 C層 C層
中 B層 B層
下 A層 A層
確認すること
  • 同じ名前の層が別の地点でも対応しているか
  • 層の厚さが違っても、古い順をすぐに変えない
  • 下から上へ見たとき、重なりの順番がそろっているか
  • 厚さだけでなく、どの層がどの層の上にあるかを見る
答え方
この例では、A地点とB地点で層の厚さは少し違いますが、どちらも下からA層、B層、C層の順に重なっています。したがって古い順はA層→B層→C層です。
図解
断層がある場合の見方

断層が加わると、見た目の位置だけでは判断しにくくなります。「切られているもの」と「切っているもの」を分けて考えます。

断層の見方の例

地層 断層線との関係 判断
C層 切られている 断層より前
B層 切られている 断層より前
A層 切られている 断層より前
断層 地層を切っている あとに起きた
判断
A層、B層、C層がすでに重なっていて、その3つの層を断層線が横切っている場合、断層はA層、B層、C層ができたあとに起きた出来事です。まずA層→B層→C層という重なりを確認し、その後に断層を加えます。

地層・柱状図でよくあるミスと直し方

よくある間違い

傾いているから「右が新しい」と直感で決める

傾きを最初から上下の判断に混ぜると、順番を取り違えやすくなります。

よくある間違い

断層の前後関係が分からず選択肢で悩む

どちらが新しいかは、図の中の「切っているか、切られているか」の関係から判断します。

よくある間違い

柱状図と断面図の対応が取れず混乱する

図を行き来するときに層の呼び方をそろえておかないと、同じ層を別のものとして見てしまうことがあります。「A層=柱状図のこの部分」と最初にはっきりさせましょう。

対応ミスを防ぐには
  • 断面図の層にA/B/C…と名前をつける
  • 柱状図にも同じ名前を書き込み、対応を確認する
  • 設問では「どの名前の層を聞いているか」を追う

地層の知識は分かるのに、文章条件を読むと間違える場合

「どの地点の話か」「どの時期の状態か」といった条件を読み落とす場合は、地層そのものを繰り返すだけでなく、図・表・文章から必要な条件を拾う練習を分けて考えると整理しやすくなります。次の「今のつまずきに合わせた次の確認先」で、条件整理に合うページを選べます。

今のつまずきに合わせた次の確認先

ここまで読んだあとに、すべての関連ページを見る必要はありません。今残っているつまずきに近いものを一つ選んで進みましょう。

条件整理
地層は分かるが、文章条件で間違える

「どの地点」「どの時期」の話かを読み違えたり、図と文章を結びつけると混乱したりする場合は、条件整理を先に確認します。

表・グラフと文章条件の読み取り方を見る

次の地学単元
地層は整理できたので次へ進みたい

同じ地学分野で、火山岩・深成岩や岩石の分類も整理したい場合は、火成岩のページへ進みます。

火成岩の覚え方を確認する

地学全体
地学分野をまとめて見直したい

地層だけでなく、火山・岩石・地震なども含めて地学分野を確認したい場合は、全体像から必要なページを探せます。

地学分野の全体像から探す

地層・柱状図を家庭で練習する方法

地層や柱状図は、一度理解した問題が解けても、別の図になると同じミスが戻ることがあります。家庭では、正解数だけでなく毎回同じ流れで判断できているかを確認します。

時期 取り組む内容 確認のポイント
平日(7〜10分) 問題を1つ選び、名前付け→上下の確認→新旧の判断まで行います。間違いを「上下の逆転/新旧の逆転/条件の読み落とし」に分けます。 口頭で「なぜその順番になるのか」を説明できる。
週末(30〜45分) 柱状図と文章条件を組み合わせた問題を2〜3題扱います。答え方は図の根拠→答えを短く書く練習をします。 説明に図の根拠が入っているかを確認する。
進め方

解説を長く読み直すだけでなく、別の問題でも同じ流れで考えられるかを確認します。間違えた場合は「上下」「新旧」「条件整理」のどこで判断がずれたかまで戻りましょう。

家庭学習では解けても、過去問になると同じミスが残る場合

過去問では、柱状図だけでなく断面図や文章条件を組み合わせて判断する問題もあります。古い順を逆にする、断層の前後で迷う、文章条件が加わると判断しにくくなる場合は、どの段階で考え方がずれているかを答案から確認する方法があります。

しゅん吉クエストの講座案内では、地層だけを扱う講座という意味ではなく、分野別対策や過去問の見直しを含む学習方法を確認できます。

FAQと、このあとの学習案内

Q「上が新しい」と知っているのに、なぜ間違えるのでしょうか?
傾きや断層などの変化と、地層そのものの重なりを一度に考えてしまうと、判断が逆になることがあります。まずどの層がどの層の上に重なっているかを確認し、その後に断層や傾きなどの変化を加えると整理しやすくなります。
Q断層の前後の判断が毎回あやふやです
「切る/切られる」の関係を確認します。断層の線が地層を切っているなら、その地層ができたあとに断層が起きたと考えます。切られている地層は先に存在していました。
Q柱状図と断面図をうまく結びつけられません
まず層にA/B/C…と名前を付け、柱状図と断面図で同じ層に同じ名前を書き込みます。模様だけで追うのではなく、「A層がどこにあるか」のように記号で対応させると確認しやすくなります。
Q文章の条件を読み落としてしまいます
最初に「どの地点の/いつの話か」を確認してから図を見るようにします。地層のルールは理解できているのに条件整理で間違える場合は、この記事内の「今のつまずきに合わせた次の確認先」から、条件整理に合うページを確認できます。
Q地層の次に確認するとよい地学単元はありますか?
地学分野を続けて整理するなら、火山・岩石の分類へ進む方法があります。火山岩と深成岩の違いや分類を確認したい場合は、この記事内の「今のつまずきに合わせた次の確認先」から火成岩のページへ進めます。地学全体を見直したい場合も、同じ場所から全体像を確認できます。
Q家庭学習だけで直りにくい場合はどうすればよいですか?
同じ問題では解けるのに、別の柱状図や過去問になると上下・新旧・条件整理のミスが戻る場合は、答案のどの段階で判断がずれたかを確認する方法があります。分野別対策や過去問の見直しについては、下の講座案内から確認できます。

別の問題や過去問でも同じ間違いが続く場合

地層・柱状図では、知識そのものだけでなく、上下・新旧・文章条件のどこで判断がずれたかを確認することが大切です。家庭学習で同じミスが続く場合は、分野別対策や過去問の見直しという進め方もあります。

理科全体や、ほかの単元も確認する