動画で学ぶ：光合成のイメージをつかもう

まずは動画で光合成の全体像をつかんでから、
このページのまとめ表とクイズで理解を定着させるのがおすすめです。

1. 光合成の「本当の仕事」とは？

「光合成って、二酸化炭素を吸って酸素を出すことでしょ？」
こう覚えている人は、今日から考え方をアップデートしましょう。

光合成は、二酸化炭素と水を材料にして、
植物が自分のごはん（栄養＝でんぷん）を作る化学変化である。
酸素は、そのときに出る「いらない副産物」。

つまり、植物が光合成をしている理由は、
「酸素を出したいから」ではなく「ごはんを作りたいから」です。

授業中のイメージとしては、先生が話していたように、
光合成で作るでんぷんを「チャーハン」や「ごはん」にたとえると
とても覚えやすくなります。

2. 光合成が行われる場所と必要な条件

光合成が行われる場所

• 植物の葉の中にある葉緑体という緑色のつぶで行われる
• 葉緑体があるため、葉や茎の一部は緑色に見える

光合成に必要な3つの材料

• 二酸化炭素：主に葉の気孔から取り込む
• 水：根から吸い上げられ、道管を通って葉まで運ばれる
• 光エネルギー：太陽の光（日光）を利用する

3. 光合成でできた「ごはん」はどこへ行く？

葉で作られたでんぷん（栄養）は、その場で全部使われてしまうわけではありません。
植物の体全体に運ばれ、さまざまな場所に蓄えられます。

実際には、でんぷんはいったんグルコースなど水に溶けやすい形に変えられて
体の中を移動し、必要な場所で再びでんぷんなどの形で蓄えられます。

4. 道管・師管と「維管束」のはたらき

植物には、動物のような「血管」はありませんが、
かわりに道管と師管という管が通っていて、
まとめて維管束（いかんそく）と呼ばれます。

葉で作られた栄養分は、師管を通って根・茎・実・種子などへ運ばれます。
葉の表面に見える葉脈は、この維管束が集まって通っている部分だと思うとイメージしやすいです。

植物は、歩いてコンビニに行くこともできないかわりに、
光合成で自分のごはんを作り、維管束で体中に配送しているというイメージを持っておきましょう。

5. 光合成のポイントを表で整理

6. ここまでのまとめ

• 光合成は「酸素づくり」ではなく「ごはんづくり」が本来の目的
• 原料は二酸化炭素と水で、光エネルギーを利用する
• 葉緑体で作られた栄養はグルコース→でんぷんなどに変化して蓄えられる
• 栄養分は師管を通じて、根・茎・実・種子など全身に運ばれる
• 水や無機養分は道管を通って根から葉へ運ばれる
• 師管と道管をまとめて維管束と呼び、葉脈などとして目に見える

植物は動けないかわりに、光合成というすごい技で自分のごはんを作っています。
私たちが食べているいもやお米、果物などは、植物が一生懸命ためたエネルギーだと考えると、
植物への感謝の気持ちも生まれてきますね。