太陽の見かけの動き|東→南→西の理由と南中・標準時【理科のコツ】

中学受験理科/地学分野
単元:太陽と1日の動き

太陽はなぜ東から西へ動いて見える?地球の自転・南中・時刻差を図で理解しよう

太陽は、朝に東側から昇り、南の空を通って、西側へ沈むように見えます。

しかし、1日の中で太陽が東から西へ動いて見える主な理由は、地球が反対向きの西から東へ自転しているためです。このページでは、2つの向きの違いから、影、南中、1時間15度、経度による時刻差まで順番に説明します。

最初に結論:太陽と地球の動く向き

地球の自転

西 → 東

北極側から見ると反時計回り

太陽の1日の見かけの動き

東 → 西

地球の自転と反対向きに見える

太陽の年周運動

発展

西 → 東

星座を基準にした1年間の動き

「太陽は東から西」と「太陽は西から東」は、見ている動きの種類が違います。1日の空の動きを問われた場合は東から西、星座を基準にした1年間の動きを問われた場合は西から東です。

このページでわかること

  • 太陽が東から西へ動いて見える理由
  • 地球が西から東へ自転することとの関係
  • 「太陽は東から西」と「太陽は西から東」の使い分け
  • 朝・南中・夕方における太陽と影の向き
  • 地球が1時間に15度自転する理由
  • 経度1度につき4分の時刻差が生まれる理由
  • 南中と時計の正午が必ずしも一致しない理由
  • 太陽の大きさ・温度・黒点などの基本データ

太陽はなぜ東から西へ動いて見えるのか

日本で空を観察すると、太陽は朝に東側から昇り、昼ごろに南の空で最も高くなり、夕方に西側へ沈むように見えます。この動きを、太陽の1日の見かけの動きといいます。

図で確認:地球の自転と太陽の見かけの動き

地球の自転

西


地球
日本の観察者


地球は西から東へ自転します。北極側から見ると反時計回りです。

日本で南を向いて空を見たとき


東側

朝・日の出側


南中したころ


西側

夕方・日没側

太陽は、東側から南の空を通って西側へ動いて見えます。

太陽の見かけの動き

地球の自転とは反対向きに動いて見えます。

観察者:自転する地球の上にいる日本の観察者
▲ 地球の自転方向と、日本で見た太陽の1日の見かけの動きを比較した図

地球は西から東へ自転している

地球は、地軸を中心として西から東へ回転しています。この回転が自転です。

  • 地球上で考える自転の向き:西から東
  • 北極側から地球を見る向き:反時計回り
  • 地球が1回自転する時間:およそ24時間

地球から見ると太陽が逆向きに動いて見える

地球にいる私たちは、自転する地球と一緒に西から東へ動いています。そのため、空にある太陽や星は、地球の自転とは反対の東から西へ動いているように見えます。

実際に回転している地球:西 → 東

地球から見た太陽:東 → 西

電車や車から見える景色と同じ

前へ進む電車や車の中から外を見ると、止まっている建物や木が後ろへ流れていくように見えます。

同じように、自分が乗っている地球が西から東へ回っているため、太陽は反対向きの東から西へ動いているように見えるのです。大切なのは、実際に動いている向き観察者から見える向きを分けることです。

地軸が傾いた地球と地球に届く太陽光の関係を示す図

▲ 地軸と太陽光の位置関係を確認する図

動画でも自転と見かけの動きを確認できます

次の動画では、太陽と地球の位置関係や、太陽が動いて見える理由を図とともに確認できます。動画を見なくても、このページの本文だけで内容を順番に理解できる構成です。

太陽は東から西?西から東?

「太陽は東から西」と説明される場合と、「太陽は西から東」と説明される場合があります。どちらが正しいかは、どの期間の動きを、何を基準に観察しているかによって変わります。

動きの種類 向き 理由
太陽の1日の見かけの動き 東から西 地球が西から東へ自転しているため、反対向きに動いて見える。
地球の自転 西から東 地球が地軸を中心に約24時間で1回転している。
星座を基準にした太陽の年周運動
発展
西から東 地球が太陽のまわりを公転しているため、太陽の位置が星座に対して少しずつ東へ移って見える。

中学受験で「太陽はどちらへ動くように見えるか」と聞かれた場合、特に指定がなければ、通常は1日の見かけの動きである東から西を答えます。年周運動について問われている場合は、西から東です。

朝・昼・夕方の太陽と影の向き

日本で水平な地面に立てた棒の影を観察すると、太陽と影は反対方向にできます。

太陽:東側

影:西側

南中したころ

太陽:南側

影:北側

夕方

太陽:西側

影:東側

太陽は毎日、真東から昇るわけではない

「太陽は東から昇り西に沈む」と覚えますが、日の出と日の入りの正確な方角は季節によって変わります。

  • 春分・秋分ごろ:ほぼ真東から昇り、ほぼ真西に沈む。
  • 夏ごろ:真東より北寄りから昇り、真西より北寄りに沈む。
  • 冬ごろ:真東より南寄りから昇り、真西より南寄りに沈む。

季節によって昇る場所と沈む場所は変わりますが、日本では1日全体として、太陽が東側から西側へ動いて見えることは共通しています。

1時間で15度動くのはなぜ?

地球は約24時間で360度自転します。そのため、地球が1時間に自転する角度は次のように求められます。

360度 ÷ 24時間 = 15度

地球は1時間に約15度自転するため、太陽も空を1時間に約15度動くように見えます。

経度1度につき4分の時刻差が生まれる

経度15度の差で1時間、つまり60分の時刻差が生まれます。

60分 ÷ 15度 = 4分

したがって、経度が1度違うと、太陽が南中する時刻には平均的に約4分の差が生まれます。

  • 経度5度の差:5度 × 4分 = 20分
  • 経度10度の差:10度 × 4分 = 40分
  • 経度15度の差:15度 × 4分 = 60分

東にある場所ほど、地球の自転によって先に太陽の方向を向くため、太陽は早く南中します。

南中と正午は同じなのか

日本では、南中とは、太陽が真南に来て、その日の通り道の中で最も高くなることをいいます。一方、正午は時計で12時を示す時刻です。

言葉 意味
南中 日本では、太陽が真南に来て、その日の中で最も高くなること。
正午 時計が12時を示す時刻。

南中時刻は、観察する場所の経度や日付などによって変わります。そのため、実際の太陽が必ず時計の12時ちょうどに南中するわけではありません。

南中高度や季節による太陽の高さを確認する

南中したときの太陽の高さは、季節や緯度によって変わります。計算方法まで確認したい場合は、南中高度の求め方と夏至・冬至の違いを続けて確認できます。

日本の標準時と東京の南中時刻

中学受験では、日本標準時は東経135度を基準とする時刻として考えます。東経135度の経線は、兵庫県明石市付近を通っています。

ただし、東経135度上で実際の太陽が南中する時刻を、毎日12時と決めているという意味ではありません。実際の南中時刻は、日付や観察する場所によって変化します。

東京を東経140度として計算する場合

  1. 東京と東経135度の経度差を求める。
    140度 − 135度 = 5度
  2. 経度1度につき4分として時刻差を求める。
    5度 × 4分 = 20分
  3. 東京は東経135度より東側にあるため、太陽は約20分早く南中する。

12時00分 − 20分 = 11時40分

中学受験の経度計算では、東京の南中時刻をおよそ11時40分と考えます。

この11時40分は、経度を使った学習上の計算結果です。東京の太陽が毎日必ず11時40分に南中するわけではなく、実際の時刻は日付や観察場所によって多少変わります。

日本標準時の基準となる東経135度と東京の位置関係を示す図

▲ 東経135度と東京の経度差から南中時刻を考える図

入試問題で間違えやすいポイント

間違えやすい考え方 正しい整理
太陽が東から西へ動くので、地球も東から西へ回っている。 地球は西から東へ自転するため、太陽が反対の東から西へ動いて見える。
太陽は毎日、真東から昇って真西に沈む。 ほぼ真東・真西になるのは春分・秋分ごろ。夏と冬では日の出・日の入りの位置が変わる。
南中は必ず12時に起こる。 南中と時計の正午は別のもの。南中時刻は場所や日付によって変わる。
東京では毎日11時40分に南中する。 11時40分は、東京を東経140度として考える入試上の簡略計算。実際の時刻は多少変化する。
「太陽は西から東へ動く」は必ず間違いである。 1日の見かけの動きなら東から西。星座を基準にした年周運動なら西から東。

クイズ:太陽と地球の動きを確認しよう

問題を考えてから「答えと解説を見る」を開いてください。

問題1:太陽が1日の中で動いて見える向きはどちらですか?

A. 東から西
B. 西から東
C. 北から南
D. 南から北

正解:A. 東から西
日本では太陽は東側から昇り、南の空を通って、西側へ沈むように見えます。

問題2:地球が自転している向きはどちらですか?

A. 東から西
B. 西から東
C. 北から南
D. 南から北

正解:B. 西から東
地球が西から東へ自転するため、太陽は反対の東から西へ動いて見えます。

問題3:地球を北極側から見たとき、自転はどちら回りですか?

A. 時計回り
B. 反時計回り
C. 回転しない
D. 日によって変わる

正解:B. 反時計回り
地球の西から東への自転は、北極側から見ると反時計回りになります。

問題4:朝、太陽が東側にあるとき、影はどちら側にできますか?

A. 東側
B. 西側
C. 南側
D. 太陽と同じ側

正解:B. 西側
影は太陽と反対方向にできます。

問題5:地球は24時間で360度自転します。1時間では何度自転しますか?

A. 4度
B. 12度
C. 15度
D. 24度

正解:C. 15度
360度÷24時間=15度です。

問題6:経度1度の差は、何分の時刻差に相当しますか?

A. 1分
B. 4分
C. 15分
D. 60分

正解:B. 4分
経度15度で60分の差が生まれるため、60分÷15度=4分です。

問題7:東経135度と東経140度では、南中時刻に平均的に何分の差がありますか?

A. 5分
B. 15分
C. 20分
D. 40分

正解:C. 20分
経度差は5度なので、5度×4分=20分です。

問題8:東側の地点Aと西側の地点Bでは、どちらで太陽が先に南中しますか?

A. 東側の地点A
B. 西側の地点B
C. 必ず同時
D. 方角だけでは決まらない

正解:A. 東側の地点A
地球は西から東へ自転しているため、東にある地点ほど先に太陽の方向を向き、早く南中します。

問題9:「太陽が西から東へ動く」という説明が当てはまるのはどれですか?

A. 太陽の1日の見かけの動き
B. 星座を基準にした太陽の年周運動
C. 朝から夕方までの太陽の動き
D. 日の出から南中までの動き

正解:B. 星座を基準にした太陽の年周運動
地球の公転により、太陽は星座に対して少しずつ西から東へ移動して見えます。

問題10:夏の日本では、太陽は真東と比べてどちら寄りから昇りますか?

A. 北寄り
B. 南寄り
C. 必ず真東
D. 必ず真北

正解:A. 北寄り
夏は真東より北寄りから昇り、真西より北寄りに沈みます。

よくある質問

太陽が東から西へ動いて見えるのはなぜですか?

地球が西から東へ自転しているためです。自転する地球から空を見ると、太陽や星が反対の東から西へ動いているように見えます。

「太陽は西から東へ動く」という説明もありますが、どちらが正しいですか?

どの動きを表しているかによって異なります。1日の見かけの動きは東から西ですが、星座を基準にした1年間の年周運動は西から東です。

太陽は毎日、真東から昇って真西に沈みますか?

毎日ではありません。日本では春分・秋分ごろに、ほぼ真東から昇ってほぼ真西に沈みます。夏は北寄り、冬は南寄りに位置が変わります。

南中と正午は同じ時刻ですか?

必ずしも同じではありません。日本では、南中は太陽が真南に来て最も高くなること、正午は時計の12時です。南中時刻は場所や日付によって変わります。

東京の南中時刻は毎日11時40分ですか?

毎日必ず11時40分になるわけではありません。11時40分は、東京を東経140度として東経135度との経度差から求める中学受験の簡略計算です。実際の南中時刻は日付や場所によって多少変わります。

補足:太陽の基本データ

太陽の大きさと表面温度を学ぶイメージ

太陽は、地球に光と熱を届けている天体です。非常に明るいため、観察するときは太陽を直接見ないように注意が必要です。

項目 値・特徴
直径 地球の約109倍
表面温度 6000℃
黒点 太陽表面に見える黒い部分。周囲より温度が低く、約4000℃で、強い磁場が見られる場所でもある。

黒点は黒く見えますが、温度が低いというのは周囲の約6000℃と比べた場合です。黒点自体も約4000℃あります。

太陽の温度をどうやって測る?

太陽に温度計を差して測ることはできません。太陽から届く光の色や強さを観測し、物理法則を使って温度を求めます。離れた場所から光を調べて温度を考える方法です。

補足:地球が丸いとわかった理由

地球が球に近い形をしていることは、昔からさまざまな観察によって確かめられてきました。

  • 月食のとき、月に映る地球の影が丸く見える。
  • 遠くから近づくは、船体より先に高いマストなどが見える。

地球の表面が曲がっているため、遠くの船は下の部分が地平線の下に隠れます。このような観察から、地球は平面ではなく、球に近い形だと考えられました。

赤道・北半球・南半球

地球を南北の中央で一周する線を赤道といいます。赤道より北側が北半球、南側が南半球です。日本は北半球にあります。

遠くの船の見え方から地球の表面が曲がっていることを考える図

▲ 遠くの船の見え方と地球の形を考えるイメージ図

まとめ:太陽の動きと地球の自転

ポイント 説明
太陽の1日の動き 日本では太陽は東側から昇り、南の空を通って、西側へ沈むように見える。
地球の自転 地球は西から東へ自転している。そのため、太陽は反対向きの東から西へ動いて見える。
太陽の年周運動 星座を基準にした太陽の位置は、地球の公転によって西から東へ移って見える。
太陽と影 朝は太陽が東側で影は西側、南中時は太陽が南側で影は北側、夕方は太陽が西側で影は東側にできる。
自転する角度 地球は24時間で360度自転するため、1時間では15度自転する。
経度と時刻差 経度15度で60分の差が生まれるため、経度1度につき4分の時刻差となる。
南中と正午 日本では、南中は太陽が真南に来て最も高くなること。正午は時計の12時であり、必ずしも同じ時刻ではない。
東京の南中時刻 東京を東経140度として計算する問題では、東経135度より5度東にあるため、約20分早い11時40分と考える。
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