質量パーセント濃度の求め方|水溶液の濃度計算【理科のコツ】

中学受験理科/化学分野
テーマ:溶解度・水溶液・再結晶

質量パーセント濃度と溶解度──水溶液の計算を表から確認しよう

質量パーセント濃度は、溶液全体の中に溶質がどれだけ含まれているかを表す割合です。一方、溶解度は、ある温度で水100gにどれだけ物質が溶けるかを表す数値です。中学受験理科では、溶質・溶媒・溶液の意味、質量パーセント濃度の公式、溶解度表の読み取り、冷やしたときに出てくる結晶量がよく問われます。

「公式は覚えたのに、溶液の質量をどこで使うかがあいまい」「表の数値は読めるのに、何gの結晶が出るかで計算が進みにくい」という場合は、水溶液の濃度計算と溶解度表を中学受験理科の個別指導で確認したい方はこちらから、単元の復習方法を確認できます。

動画で学ぶ:水溶液のこさと計算の土台

濃度計算でも溶解度の問題でも、溶質・溶媒・溶液の区別が土台になります。まずは動画で水溶液の言葉と計算の考え方を確認し、そのうえで公式や溶解度表へ進みましょう。

1. 溶解度とは?──水100gに溶ける限界の量

溶解度とは、ある温度で、水100gに溶ける物質の最大量を表す数値です。

  • 水100gを基準にする
  • 温度によって溶ける量が変わる
  • それ以上溶けない状態を飽和水溶液という

たとえば、ある物質の20℃での溶解度が30gなら、20℃の水100gにはその物質が最大30gまで溶ける、という意味です。

この「最大量」という考え方が、再結晶の問題で重要になります。温度を下げると溶けていられる量が減り、その差が結晶として出てくるからです。

溶解度の入口
溶解度は「こさ」ではなく、水100gに溶ける限界量を表す数値です。
質量パーセント濃度と溶解度を同じものとして覚えてしまうと、表の読み取りや再結晶の計算で混ざりやすくなります。水溶液の言葉から問題演習まで確認したい場合は、講座案内も参考になります。

2. 溶質・溶媒・溶液の基本用語を整理しよう

濃度計算でも溶解度の問題でも、まず確認したいキーワードは次の3つです。

溶媒・溶質・溶液の定義

  • 溶媒(ようばい)
    物質を溶かす側の液体(中学ではほとんど
  • 溶質(ようしつ)
    溶けている物質(食塩・砂糖・ミョウバンなど)
  • 溶液(ようえき)
    溶媒と溶質が混ざりあったできあがりの液体

具体例でイメージ

  • 水に砂糖を溶かした液体 → 砂糖水(水溶液)
  • このときの役割
    ・水 …… 溶媒
    ・砂糖 …… 溶質
    ・砂糖水 …… 溶液
  • 濃度計算では溶液全体の質量を使う
  • 溶解度の問題では水100gに溶ける溶質の量を読む

中学受験理科では、水溶液=水に物質が溶けた液体というイメージを持ち、問題文の中で水・溶けている物質・できあがった液体を分けて読むことが大切です。

3. 質量パーセント濃度の考え方

水溶液のこさを表す方法はいくつかありますが、中学理科でよく使うのが質量パーセント濃度です。

質量パーセント濃度の公式と説明図

考え方の基本は、次の通りです。

  • 溶液の重さ分の、溶けているものの重さを割合で表したもの
  • 教科書によっては「質量」を使って(溶質の質量 ÷ 溶液の質量)× 100と書かれる
  • 「溶液の質量」=溶媒の質量 + 溶質の質量

濃度計算で多い間違いは、分母に水の質量だけを入れてしまうことです。分母は水だけではなく、できあがった水溶液全体です。

溶解度との違い:溶解度は水100gに溶ける限界量、質量パーセント濃度は水溶液全体のうち何%が溶質かを表す数値です。似ていますが、見ているものが違います。

4. 例題で確認:170gの水に30gの砂糖を溶かした水溶液

質量パーセント濃度の代表的な例題を、理科の視点で確認しておきましょう。

条件 考え方
条件
  • 水(溶媒):170g
  • 砂糖(溶質):30g
溶液の質量
  • 溶液の質量 = 溶媒 + 溶質
  • 170g + 30g = 200g
質量パーセント濃度
  • (溶質の質量 ÷ 溶液の質量)× 100
  • (30 ÷ 200)× 100 = 15%

ここで注目してほしいポイントは次のとおりです。

  • 分母(溶液の質量)のほうが必ず大きくなる(溶質+溶媒だから)
  • そのため、溶質 ÷ 溶液の値は必ず1より小さな小数になる
  • 小数のままだと見づらいので、100を掛けて%に直している

濃度計算では、溶質・溶媒・溶液を分けてから式に入れることが大切です。数字だけを見て式を作るのではなく、問題文の「水」「砂糖」「砂糖水」をそれぞれ何にあたるか確認しましょう。

5. 溶解度表の読み方──温度と溶ける量を見る

溶解度の問題では、表やグラフがよく出ます。表を見るときは、次の2つを必ず確認します。

  • 何℃のときの値か
  • 水100gに何g溶けるか

以下は、考え方を確認するための練習用の表です。

温度 Aの溶解度 意味
20℃ 30g 20℃の水100gに、Aは最大30gまで溶ける。
60℃ 80g 60℃の水100gに、Aは最大80gまで溶ける。

この表から分かるのは、温度が高いほどAは多く溶ける、ということです。60℃で80g溶けていたAの水溶液を20℃まで冷やすと、20℃では30gまでしか溶けていられません。

したがって、80g – 30g = 50g が結晶として出てくる、と考えます。

表の読み取りで確認したいこと
溶解度表は、数値を覚える表ではなく「温度が変わると何g変わるか」を読む表です。
冷やしたときに出る結晶量は、温度ごとの溶解度の差で考えます。表の数値を式に移す練習をしたい場合は、個別指導で問題ごとに確認できます。

6. 再結晶の計算──冷やすと何g出てくるか

溶解度の入試問題でよく問われるのが、再結晶です。温度を下げると、溶けていられる量が少なくなり、余った物質が結晶として出てきます。

条件 考え方
高温で溶けていた量 60℃の水100gにAが80g溶けていた。
冷やした後に溶けていられる量 20℃ではAは30gまで溶ける。
出てくる結晶 80g – 30g = 50g

この考え方は、水の量が100g以外になると少し難しくなります。たとえば水が50gなら、表の値を半分にして考える必要があります。

  • 水100gに80g溶ける → 水50gなら40g溶ける
  • 水100gに30g溶ける → 水50gなら15g溶ける
  • 冷やすと出る結晶 → 40g – 15g = 25g

表は水100gを基準にしているため、水の量が変わったら、溶ける量も同じ割合で変えて考えます。

7. よくあるつまずきポイントと対策

溶解度と水溶液計算でよくある間違いを、あらかじめ知っておくと安心です。

① 水100gの基準を忘れる

  • 溶解度は水100gに溶ける量
  • 水が50gなら表の数値を半分にする
  • 水が200gなら表の数値を2倍にする

② 溶解度と濃度を同じものとして扱う

  • 溶解度=水100gに溶ける限界量
  • 質量パーセント濃度=水溶液全体のうち溶質が何%か
  • 表の問題か、割合の問題かを先に見る

③ 再結晶で差を取れない

  • 高温で溶けていた量を確認する
  • 低温で溶けていられる量を確認する
  • 差を取ると、出てくる結晶量になる

④ 問題文の言い換えで混ざる

  • 溶けている物質=溶質
  • 水=溶媒
  • できあがった液体=溶液
  • 温度変化があれば溶解度表を使う

計算自体は算数の練習でスムーズになります。理科では、どの表を使うのか、どの量を比べるのかを読み取る力を鍛えていきましょう。

8. 溶解度と水溶液のまとめ表

ここまでの内容を、確認しやすいように表に整理しました。

ポイント 内容
溶解度
  • ある温度で、水100gに溶ける物質の最大量
  • 温度によって値が変わる
  • 表やグラフから数値を読み取る
飽和水溶液
  • その温度で、それ以上物質が溶けない水溶液
  • 冷やすと溶けていられる量が減ることがある
再結晶
  • 冷やしたときに、溶けていられなくなった物質が結晶として出てくること
  • 出る結晶量は、高温で溶けていた量と低温で溶ける量の差で考える
質量パーセント濃度
  • 公式:(溶質の質量 ÷ 溶液の質量)× 100
  • 溶液の質量 = 溶媒の質量 + 溶質の質量
  • 溶解度とは見ている量が違う
重要キーワード
  • 溶質・溶媒・溶液
  • 溶解度・飽和水溶液・再結晶
  • 表から「何℃で何g溶けるか」を読むことが重要

水溶液の計算を問題ごとに確認したい場合

質量パーセント濃度、溶解度表、再結晶は、用語だけでなくどの数値を式に入れるかまで確認すると安定します。

  • 溶質・溶媒・溶液の区別があいまい
  • 溶液の質量を分母に入れるところで間違えやすい
  • 水100g以外の溶解度計算になると進めにくい
  • 冷やしたときに出る結晶量を表から読み取りたい

こうした場合は、問題文の数字を一つずつ整理しながら、表の読み取りと式の作り方を確認するのが有効です。

水溶液・溶解度・再結晶を中学受験理科の個別指導で確認する

9. 確認クイズ(10問)で理解をチェック!

ここまで学んだ内容を、10問のクイズで確認してみましょう。
各問題の「正解を見る」ボタンを押すと答えが表示され、ボタンは消えます。

問題 選択肢 正解を見る
1. 溶解度とは何を表す数値ですか? A. 水溶液全体の重さ
B. 水100gに溶ける物質の最大量
C. 溶液の温度
D. 溶質の色

2. それ以上物質が溶けない水溶液を何といいますか? A. 飽和水溶液
B. 蒸留水
C. 濃塩酸
D. 石灰水

3. 溶媒とは何を指しますか? A. 溶けている物質
B. 物質を溶かす液体
C. 固体部分
D. 出てきた結晶

4. 溶質とは何を指しますか? A. 溶けている物質
B. 水
C. 水溶液全体
D. 温度

5. 溶解度表の基準になる水の量はどれですか? A. 1g
B. 10g
C. 100g
D. 1000g

6. 高温の水溶液を冷やして結晶が出ることを何といいますか? A. 中和
B. 再結晶
C. 蒸発
D. 沈降

7. 60℃で80g、20℃で30g溶ける物質を水100gに溶かし、60℃から20℃に冷やすと何g出ますか? A. 20g
B. 30g
C. 50g
D. 80g

8. 質量パーセント濃度の公式はどれですか? A. (溶媒の質量 ÷ 溶液の質量)× 100
B. (溶質の質量 ÷ 溶液の質量)× 100
C. (溶液の質量 ÷ 溶質の質量)× 100
D. (溶液の質量 ÷ 溶媒の質量)× 100

9. 溶液の質量の計算方法として正しいのはどれですか? A. 溶質の質量
B. 溶媒の質量
C. 溶質 + 溶媒の質量
D. 溶質 ÷ 溶媒の質量

10. 溶解度と質量パーセント濃度の違いとして正しいものは? A. どちらも同じ数値を表す
B. 溶解度は水100gに溶ける量、濃度は溶液全体に対する溶質の割合
C. 溶解度は温度と関係しない
D. 濃度は溶質と関係しない

10. まとめ──濃度は割合、溶解度は水100gに溶ける量

  • 質量パーセント濃度は、溶液全体に対する溶質の割合を表す。
  • 公式は、(溶質の質量 ÷ 溶液の質量)× 100
  • 溶液の質量は、溶媒の質量 + 溶質の質量で考える。
  • 溶解度は、ある温度で水100gに溶ける物質の最大量を表す。
  • 飽和水溶液は、その温度でそれ以上物質が溶けない水溶液のこと。
  • 冷やしたときに出る結晶量は、高温で溶けていた量と低温で溶ける量の差で考える。
  • 水の量が100g以外なら、表の値も同じ割合で変えて考える。

水溶液の問題は、暗記だけではなく、用語の区別・公式の分母・表の読み取りが必要です。問題文を見たら、濃度計算なのか、溶解度表を使う問題なのかを先に確認しましょう。

濃度計算と溶解度表の両方を整理できると、水溶液単元の得点につながりやすくなります。

水溶液・溶解度・再結晶をまとめて確認したい人へ

「質量パーセント濃度の公式は覚えたけれど、分母に何を入れるかで間違えやすい」「溶解度表は読めるけれど、再結晶の計算になると不安」という人は、化学分野を単元ごとに確認していくのがおすすめです。

  • 溶質・溶媒・溶液から質量パーセント濃度までの整理
  • 水100gを基準にした溶解度表の読み取り
  • 水の量が変わる問題、冷やしたときに出る結晶量の計算
  • 動画と問題演習を使った復習

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