状態変化の名前一覧|融解・凝固・凝縮・蒸発・昇華と三態【理科のコツ】

中学受験/理科・化学
テーマ:固体・液体・気体と状態変化

状態変化の名前一覧と図|固体・液体・気体の変化の向きを整理

固体から液体になる変化は融解、気体から液体になる変化は凝縮です。状態変化の問題では、名前だけでなく、どの状態からどの状態へ変わるかを一緒に整理することが大切です。

このページでは、融解・凝固・気化・凝縮・昇華を図と一覧表で整理し、固体・液体・気体の違い、蒸発と沸騰、湯気と水蒸気、加熱・冷却グラフの読み方まで解説します。

状態変化の名前をすぐ確認

知りたい変化の向きから、状態変化の名前を確認できます。

気体から液体

凝縮

気体から固体

昇華

液体から気体

気化

固体から液体

融解

液体から固体

凝固

固体から気体

昇華

気体から固体になる変化は、教材によって「凝華」と表される場合があります。学校や塾の教材に指定がある場合は、その表記を優先してください。

この記事で確認できること

名前だけを確認したい場合は、最初の図と一覧表をご覧ください。グラフ問題まで理解したい場合は、「状態変化と温度グラフ」へ進みましょう。

状態変化の名前と向きの一覧

固体・液体・気体の間で起こる状態変化には、それぞれ名前があります。名称だけを暗記するのではなく、変化する前の状態と、変化した後の状態を矢印で結びつけて覚えましょう。

図で見る固体・液体・気体の六方向の変化

固体、液体、気体を三角形に配置し、固体から液体は融解、液体から固体は凝固、液体から気体は気化、気体から液体は凝縮、固体と気体の間は昇華であることを六本の矢印で示しています。 

 

 

 

 

固体
氷・金属など

液体
水・油など

気体
水蒸気など

融解
凝固

昇華
昇華

気化
凝縮

熱を受け取る変化

融解、気化、固体から気体への昇華

熱を放出する変化

凝固、凝縮、気体から固体への昇華

教材によっては、気体から固体になる変化を「凝華」と表す場合があります。

状態変化の名称・具体例・熱の出入り

状態変化の名前 変化の向き 具体例 熱の出入り
融解 固体 → 液体 氷が水になる、固体のろうが液体になる 周囲から熱を受け取る
凝固 液体 → 固体 水が氷になる、液体のろうが固まる 周囲へ熱を放出する
気化 液体 → 気体 水が水蒸気になる、アルコールが蒸発する 周囲から熱を受け取る
凝縮 気体 → 液体 冷たいコップの表面に水滴がつく、鏡が細かな水滴で曇る 周囲へ熱を放出する
昇華 固体 → 気体 ドライアイスが気体の二酸化炭素になる、ヨウ素を加熱すると気体になる 周囲から熱を受け取る
昇華 気体 → 固体 水蒸気が直接氷の結晶になる、ヨウ素の気体が冷えて結晶になる 周囲へ熱を放出する

用語問題では、「固体 → 液体=融解」のように、変化の向きと名称を一組にして書くと整理しやすくなります。

物質の三態と粒子の違い

固体・液体・気体の粒子の並び方と動き方のイメージ物質はふつう、固体・液体・気体のいずれかの状態をとります。この三つの状態を物質の三態と呼びます。

三態の違いを理解するときは、粒子の間隔並び方動き方に注目します。

固体・液体・気体の特徴

  • 固体
    粒子が決まった位置の近くに並び、その場で振動しています。まとまった形と体積を保ちます。
  • 液体
    粒子同士の間隔は近いものの、互いの位置を変えながら動けます。入れ物によって形は変わりますが、体積はほぼ一定です。
  • 気体
    粒子が広い範囲を自由に動き回ります。決まった形や体積を持たず、入れ物全体に広がります。

水を例にした三態

氷・水・水蒸気の状態変化イメージ

  • :固体の水
  • :液体の水
  • 水蒸気:気体の水

物質が熱を受け取ったり、周囲へ熱を放出したりすると、粒子の動き方が変わり、固体・液体・気体の間で状態が変化します。

動画で確認する固体・液体・気体

動画では、物質の三態と状態変化のイメージを確認できます。動画を再生しない場合は、次の要点を確認してください。

  • 固体では、粒子が決まった位置の近くで振動している
  • 液体では、粒子同士の距離を大きく変えずに位置を変えられる
  • 気体では、粒子が広い範囲を自由に動き回る
  • 熱を受け取ると、固体から液体、液体から気体へ変化しやすくなる
  • 熱を放出すると、気体から液体、液体から固体へ変化しやすくなる
  • 水は、氷・水・水蒸気という三つの状態をとる

粒子の違いを確認したら、次に気化・蒸発・沸騰の使い分けを整理しましょう。

気化・蒸発・沸騰は何が違う?

気化は、液体から気体になる状態変化の総称です。気化の起こり方には、蒸発と沸騰があります。

用語 意味・起こる場所 温度条件
気化 液体から気体になる状態変化の総称 蒸発と沸騰を含む 水が水蒸気になる
蒸発 主に液体の表面で起こる気化 沸点に達していなくても起こる ぬれた洗濯物が乾く、水たまりが少しずつ消える
沸騰 液体の表面と内部で起こる気化 一定の圧力では、沸点に達したときに起こる 加熱した水の内部から泡が出る

蒸発は、気温が低いときでも起こります。洗濯物が沸騰していなくても乾くことからも確認できます。

状態変化と温度グラフの読み方

温度グラフでは、温度が上がる区間や下がる区間だけでなく、温度が横ばいになる区間に注目します。純粋な物質を一定の圧力でゆっくり加熱・冷却する基本問題では、状態変化が起こっている間、温度が一定になる区間が現れます。

加熱グラフの読み方

画面が狭い場合は、図を左右に動かして確認できます。

固体、固体と液体、液体、液体と気体、気体の順に変化し、融解と気化が起こっている間は温度が横ばいになる模式図です。 

加熱時間
温度

 

固体
固体+液体
液体
液体+気体
気体

融解
気化

加熱中の区間 存在する状態 熱の使われ方
温度が上がる最初の区間 固体だけ 主に固体の温度を上げるために使われる
最初の横ばい区間 固体と液体 主に融解のために使われる
再び温度が上がる区間 液体だけ 主に液体の温度を上げるために使われる
次の横ばい区間 液体と気体 主に気化のために使われる
最後に温度が上がる区間 気体だけ 主に気体の温度を上げるために使われる

冷却グラフの読み方

画面が狭い場合は、図を左右に動かして確認できます。

気体、気体と液体、液体、液体と固体、固体の順に変化し、凝縮と凝固が起こっている間は温度が横ばいになる模式図です。 

冷却時間
温度

 

気体
気体+液体
液体
液体+固体
固体

凝縮
凝固

冷却中の区間 起こる変化 存在する状態
最初の横ばい区間 凝縮 気体と液体
次の横ばい区間 凝固 液体と固体

氷と水が混ざっている間、温度が0℃で一定になる理由

純粋な水を通常の圧力で扱う基本問題では、水を冷やして0℃に達すると、水は氷へ変わり始めます。氷と水が同時に存在している間は、冷やし続けても温度がしばらく0℃のままになります。

  • 水が氷へ変わっている間も、周囲へ熱を放出している
  • この間に出入りする熱は、主に温度を変えるためではなく、状態を変えることに関係する
  • 水がすべて氷になったあと、氷の温度が0℃より低くなっていく
  • 反対に氷を加熱した場合も、氷と水が混ざっている間は0℃で一定になる
水の温度変化と、氷と水が共存する横ばい区間のイメージ図

横ばい部分では、氷と水が同時に存在しています。

温度が横ばいになる区間の確認方法

  1. グラフが加熱か冷却かを確認する
  2. 横ばいになっている区間を探す
  3. その区間に存在する二つの状態を確認する
  4. 変化の向きから、融解・凝固・気化・凝縮を判断する
  5. 熱を受け取っているか、放出しているかを確認する

間違えやすい用語と現象

湯気と水蒸気の違い

やかんなどから白く見える「湯気」は、気体の水そのものではありません。白く見えている部分は、水蒸気が冷やされてできた細かな液体の水滴です。

用語 状態 見え方
水蒸気 気体の水 目には見えない
湯気 細かな液体の水滴 光を反射するため白く見える

融解と溶解の違い

「氷が溶ける」と「食塩が水に溶ける」は、日常では同じ「溶ける」という言葉を使いますが、理科では異なる現象です。

用語 意味
融解 同じ物質のまま、固体から液体へ状態が変わること 氷が水になる
溶解 物質が液体中に広がり、溶液になること 食塩が水に溶け、食塩水になる

融解は状態変化ですが、溶解は固体が単に液体へ変化する現象ではありません。「何が何に変わったか」を確認して区別しましょう。

発展内容:過冷却と寒剤

ここからは、基本的な状態変化と温度グラフを理解したあとに確認したい発展内容です。

過冷却とは

特別な条件では、水が0℃より低い温度でも液体のまま存在することがあります。この状態を過冷却と呼びます。

  • 見た目は普通の水でも、温度が0℃より低いことがある
  • 衝撃などがきっかけになり、急に氷へ変わることがある
  • 入試問題では、問題文に示された条件を読み取って考える

基本問題では、純粋な水は0℃で凍り始めると考えます。問題文に「過冷却」と書かれている場合は、0℃未満でも液体であることに注意しましょう。

寒剤とは?氷と食塩で温度が下がる理由

アイスクリームづくりなどで使われる氷と食塩の組み合わせは、代表的な寒剤です。

  • 食塩が混ざると、水は0℃より低い温度でも凍りにくくなる
  • 氷が溶けるときには、周囲から熱を受け取る
  • そのため、氷と食塩を混ぜたものは0℃より低い温度になることがある
  • この性質を利用して、アイスクリームなどを冷やし固める

寒剤の問題では、「氷に食塩を加えると温度が下がる」という結果だけでなく、氷が融解するときに周囲から熱を受け取ることも結びつけておきましょう。

状態変化のよくある質問

気体から液体になる変化は何といいますか?

気体から液体になる状態変化を凝縮といいます。水蒸気が冷えて水滴になる現象などが当てはまります。

気体から固体になる変化は何といいますか?

気体から液体を通らず、直接固体になる変化を昇華と呼ぶ場合があります。教材によっては凝華と表すこともあります。

固体から気体になる変化は何といいますか?

固体から液体を通らず、直接気体になる変化を昇華といいます。ドライアイスが気体の二酸化炭素になる変化が代表例です。

液体から気体になる変化は何といいますか?

液体から気体になる状態変化の総称は気化です。気化には、主に液体表面で起こる蒸発と、液体内部からも起こる沸騰があります。

蒸発と気化は同じ意味ですか?

完全に同じではありません。気化は液体から気体になる変化の総称で、蒸発は気化の一つです。

湯気は気体ですか?

湯気は気体ではなく、細かな液体の水滴です。気体の水である水蒸気は目に見えません。

融解と溶解は何が違いますか?

融解は、同じ物質のまま固体から液体へ変わる状態変化です。溶解は、物質が液体中に広がって溶液になる現象です。氷が水になるのは融解、食塩が水に溶けるのは溶解です。

状態変化をすると、物質の種類は変わりますか?

状態変化だけでは、物質の種類は変わりません。氷、液体の水、水蒸気は状態が異なりますが、どれも同じ水です。

状態変化をすると、質量は変わりますか?

物質が外へ出入りしない密閉された条件では、状態が変化しても物質全体の質量は変わりません。

開いた容器では、気化した物質が容器の外へ出ることがあります。この場合、容器内に残った物質の質量は減りますが、状態変化によって物質そのものが消えたわけではありません。

融点と沸点は、すべての物質で同じですか?

同じではありません。融点と沸点は物質によって異なり、圧力によっても変化することがあります。グラフ問題では、問題文に示された物質と条件を確認しましょう。

氷と水が混ざっているとき、なぜ0℃のままなのですか?

純粋な水を通常の圧力で扱う基本問題では、氷と水が混ざっている間に出入りする熱が、主に温度を変えるためではなく、氷と水の間で状態を変えるために使われるからです。

加熱グラフと冷却グラフはどう見分けますか?

時間が進むにつれて全体として温度が上がるグラフが加熱グラフ、下がるグラフが冷却グラフです。純粋な物質を一定の圧力で扱う基本問題では、横ばい区間で二つの状態が同時に存在し、状態変化が起こっています。

固体・液体・気体と状態変化のまとめ

重要事項の一覧

確認するポイント 内容
物質の三態
  • 固体:形と体積がほぼ決まっている
  • 液体:形は変わるが、体積はほぼ一定
  • 気体:決まった形や体積を持たず、空間に広がる
状態変化
  • 融解:固体 → 液体
  • 凝固:液体 → 固体
  • 気化:液体 → 気体
  • 凝縮:気体 → 液体
  • 昇華:固体 ↔ 気体
物質の種類 状態が変わっても、物質の種類そのものは変わらない。
気化の種類
  • 蒸発:主に液体の表面で起こる
  • 沸騰:沸点に達した液体の表面と内部で起こる
熱の出入り
  • 融解・気化・固体から気体への昇華では、周囲から熱を受け取る
  • 凝固・凝縮・気体から固体への昇華では、周囲へ熱を放出する
温度グラフ

純粋な物質を一定の圧力で扱う基本問題では、次のように考える。

  • 温度が変化する区間では、基本的に一つの状態が存在する
  • 横ばい区間では、二つの状態が共存して状態変化が起こる
  • 加熱と冷却では、状態変化の向きが反対になる
  • 融点と沸点は物質や圧力によって異なる
水蒸気と湯気
  • 水蒸気:目に見えない気体の水
  • 湯気:細かな液体の水滴
融解と溶解
  • 融解:同じ物質のまま固体から液体になる
  • 溶解:物質が液体中に広がり、溶液になる

問題を解くときは、現在の状態、変化の向き、状態変化の名前、熱の出入りの四つを順番に確認しましょう。

理解度チェッククイズ

まずは、主要な内容を5問で確認しましょう。各問題の「正解を見る」を開くと、答えと解説が表示されます。

  1. 気体から液体になる状態変化は何ですか?
    • A. 凝縮
    • B. 気化
    • C. 融解
    • D. 凝固
    正解を見る

    正解はAの凝縮です。水蒸気が冷えて水滴になる変化などが当てはまります。間違えた場合は、状態変化の一覧表を確認しましょう。

  2. 氷が水になる状態変化は何ですか?
    • A. 凝固
    • B. 融解
    • C. 凝縮
    • D. 昇華
    正解を見る

    正解はBの融解です。固体から液体への変化を融解と呼びます。

  3. 液体の表面で、沸点に達していなくても起こる気化は何ですか?
    • A. 蒸発
    • B. 凝縮
    • C. 凝固
    • D. 融解
    正解を見る

    正解はAの蒸発です。洗濯物が乾く現象などが当てはまります。間違えた場合は、気化・蒸発・沸騰の比較表を確認しましょう。

  4. 湯気の正体は何ですか?
    • A. 気体の水
    • B. 細かな液体の水滴
    • C. 固体の水
    • D. 酸素
    正解を見る

    正解はBです。気体の水である水蒸気は目に見えません。

  5. 加熱グラフの横ばい区間で起こっていることとして適切なのはどれですか?
    • A. 熱の出入りが止まっている
    • B. 必ず一つの状態だけが存在する
    • C. 二つの状態が共存し、状態変化が起こっている
    • D. 物質がなくなっている
    正解を見る

    正解はCです。純粋な物質を一定の圧力で扱う基本問題では、温度が横ばいでも熱は出入りしており、主に状態を変えることに関係しています。間違えた場合は、温度グラフの解説を確認しましょう。

追加の確認問題5問を表示する
  1. 固体の特徴として正しいものはどれですか?
    • A. 粒子が決まった位置の近くに並んでいる
    • B. 粒子が空間全体を自由に飛び回る
    • C. 粒子が完全に静止している
    • D. 決まった体積を持たない
    正解を見る

    正解はAです。固体の粒子も完全に静止しているわけではなく、決まった位置の近くで振動しています。

  2. 気体の特徴として正しいものはどれですか?
    • A. 決まった形を持つ
    • B. 決まった体積を持つ
    • C. 入れ物全体に広がる
    • D. 粒子が決まった位置に並ぶ
    正解を見る

    正解はCです。気体は決まった形や体積を持たず、入れ物全体に広がります。

  3. 過冷却とはどのような状態ですか?
    • A. 水が沸騰している状態
    • B. 0℃未満でも液体が保たれている状態
    • C. 水蒸気が水滴になる状態
    • D. 氷が水になる状態
    正解を見る

    正解はBです。特別な条件では、水が0℃未満でも液体のまま存在することがあります。

  4. 氷と水が混ざっている間の温度は、基本問題では通常何℃ですか?
    • A. −5℃
    • B. 0℃
    • C. 10℃
    • D. 100℃
    正解を見る

    正解はBの0℃です。純粋な水を通常の圧力で扱う場合、氷と水が共存している間は温度がしばらく一定になります。

  5. 氷と食塩を混ぜると、温度はどうなることがありますか?
    • A. 必ず100℃になる
    • B. 0℃より低くなる
    • C. 必ず0℃のままになる
    • D. 温度は変化しない
    正解を見る

    正解はBです。氷と食塩を混ぜると、0℃より低い温度になることがあります。

状態変化を問題で使える形に整理したい方へ

状態変化では、用語を覚えるだけでなく、変化の向き、温度グラフ、熱の出入りをつなげて考えることが大切です。

  • 融解・凝固・気化・凝縮・昇華が混ざる
  • 気化・蒸発・沸騰を使い分けられない
  • 加熱グラフと冷却グラフの横ばい区間を読み取れない
  • 湯気と水蒸気の違いを説明できない
  • 実験文になると、どの状態変化か判断しにくい

このような場合は、現在の理解度や苦手な問題形式に合わせて、化学分野を含む理科の学習方法を見直す必要があります。

個別指導講座では、状態変化の名称を覚えるだけでなく、実験文や温度グラフから必要な条件を読み取り、答えまで組み立てる学習方法を確認できます。

講座内容だけでなく、力学・生物・地学を含めた指導方針を確認したい場合は、受験理科専門塾「しゅん吉クエスト」のトップページをご覧ください。