水中から空気中に向かう光の進み方と反射・屈折【理科のコツ】

中学理科/光の性質
テーマ:光の反射と屈折

光の反射と屈折の違い|空気から水・水から空気へ曲がる向きを法線で判断

光の曲がる向きは、境界面に垂直な法線を基準に判断します。空気から水へ進むと法線に近づき、水から空気へ進むと法線から離れます。反射との違いや角度の見方も順番に確認しましょう。

まず確認したい屈折の向き

空気から水へ進む場合

光の速さは遅くなります。

法線に近づく向きに曲がります。

水から空気へ進む場合

光の速さは速くなります。

法線から離れる向きに曲がります。

1. 曲がる向きを判断する基準「法線」とは

法線とは、光が境界面に当たった点を通り、境界面に対して垂直に引いた線です。光の角度は、境界面ではなく法線を基準に測ります。

  • 入射光:境界面に向かって進む光
  • 反射光:境界面で跳ね返る光
  • 屈折光:別の物質へ進み、向きが変わった光
  • 入射角:入射光と法線がつくる角度
  • 反射角:反射光と法線がつくる角度
  • 屈折角:屈折光と法線がつくる角度
間違えやすい点:入射角、反射角、屈折角は、水面やガラス面からではなく、法線から測ります。

2. 光の反射と屈折は何が違うのか

反射:境界面で跳ね返る

光が水面や鏡などに当たり、元の物質の中へ跳ね返る現象を反射といいます。

反射の法則では、入射角と反射角が等しくなります。

鏡や静かな水面に物が映るのは、反射した光が目に届くためです。

屈折:別の物質へ進むときに曲がる

光が空気から水、水から空気のように、異なる物質の境目を通過するときに向きを変える現象を屈折といいます。

物質が変わると光の速さも変わるため、境目で進む向きが変化します。

3. 空気から水へ進む光は法線に近づく

空気中から水中へ進む光が法線に近づく屈折の図

光が空気中から水中へ進むと、水中で光の速さが遅くなります。そのため、光は法線に近づく向きに曲がります。

  • 光の速さは遅くなる
  • 屈折角は入射角より小さくなる
  • 法線との間隔が狭くなる方向へ進む

図の選択肢は、「水がある方向」だけで選ばず、法線との角度が小さくなる方向を選びます。

4. 水から空気へ進む光は法線から離れる

水中から空気中へ進む光の屈折 水中から空気中へ進む光が、境界面に垂直な法線から離れる向きへ屈折し、屈折角が入射角より大きくなる様子

空気

境界面

法線

入射光

屈折光

入射角(小)

屈折角(大)

水中から空気中へ進む場合は、法線と屈折光の間にできる屈折角が、入射角より大きくなります。

光が水中から空気中へ進むと、空気中で光の速さが速くなります。そのため、光は法線から離れる向きに曲がります。

  • 光の速さは速くなる
  • 屈折角は入射角より大きくなる
  • 法線との間隔が広がる方向へ進む
補足:水中から空気中へ向かう光は、入射角が大きくなると空気中へ出ず、水中へ反射することがあります。この現象を全反射といいます。

5. 屈折する向きの判断方法

  1. どの物質から、どの物質へ進むかを見る
    空気から水なのか、水から空気なのかを確認します。
  2. 光の速さがどう変わるか考える
    空気から水では遅くなり、水から空気では速くなります。
  3. 法線との角度を比べる
    遅くなると法線に近づき、速くなると法線から離れます。

空気から水

速さの変化
遅くなる
法線との関係
法線に近づく
角度の変化
屈折角が小さくなる

水から空気

速さの変化
速くなる
法線との関係
法線から離れる
角度の変化
屈折角が大きくなる

6. 反射と屈折でよくある間違い

境界面を基準に角度を考える

入射角、反射角、屈折角は、境界面ではなく法線との間にできる角度です。

水や空気の位置だけで判断する

屈折問題で確認するのは、直進した場合と比べてどちらへ曲がるかです。法線に近づくか、法線から離れるかで判断しましょう。

反射光と屈折光を混同する

元の物質の中へ跳ね返る光が反射光、境界面を通過して別の物質へ進む光が屈折光です。水面では、反射と屈折の両方が起こる場合があります。

7. 動画で光の進み方を確認

法線を基準にした入射光、反射光、屈折光の位置関係に注目しながら確認しましょう。

動画を見た後は、下の確認欄と問題で、曲がる向きを自分で判断できるか確かめてみましょう。

8. 問題を解く前の確認

  • 反射:入射角と反射角は等しい
  • 空気から水:遅くなり、法線に近づく
  • 水から空気:速くなり、法線から離れる

9. 光の反射と屈折の確認問題

答えを考えてから、「正解と解説を開く」をクリックしてください。

問題1. 光が鏡などの表面で跳ね返る現象を何といいますか?

  1. 屈折
  2. 反射
  3. 全反射
  4. 散乱
正解と解説を開く

正解:B. 反射
光が境界面で元の物質の中へ跳ね返る現象を反射といいます。

問題2. 光が異なる物質の境目を通過するとき、進む向きが変わる現象を何といいますか?

  1. 反射
  2. 屈折
  3. 全反射
  4. 直進
正解と解説を開く

正解:B. 屈折
光が異なる物質へ進み、速さの変化によって向きを変える現象を屈折といいます。

問題3. 入射角や反射角を測る基準となる線はどれですか?

  1. 境界面
  2. 法線
  3. 入射光
  4. 反射光
正解と解説を開く

正解:B. 法線
法線は、光が当たった点を通り、境界面に垂直に引いた線です。

問題4. 反射の法則で正しいものはどれですか?

  1. 入射角は反射角より大きい
  2. 入射角は反射角より小さい
  3. 入射角と反射角は等しい
  4. 入射角は境界面から測る
正解と解説を開く

正解:C. 入射角と反射角は等しい
どちらの角度も法線を基準に測ります。

問題5. 光が空気中から水中へ進むと、光の速さはどうなりますか?

  1. 速くなる
  2. 遅くなる
  3. 変わらない
  4. 反射した光だけ遅くなる
正解と解説を開く

正解:B. 遅くなる
光は空気中よりも水中で遅く進みます。反射光は空気中に残るため、水中へ進む屈折光とは分けて考えます。

問題6. 光が空気中から水中へ進むとき、どのように曲がりますか?

  1. 法線に近づく
  2. 法線から離れる
  3. 境界面に近づく
  4. 入射角と同じ角度で反射する
正解と解説を開く

正解:A. 法線に近づく
光の速さが遅くなる物質へ進むときは、法線に近づく向きに屈折します。

問題7. 光が水中から空気中へ進むと、光の速さはどうなりますか?

  1. 速くなる
  2. 遅くなる
  3. 変わらない
  4. 屈折角が大きいほど遅くなる
正解と解説を開く

正解:A. 速くなる
光は水中よりも空気中で速く進みます。

問題8. 光が水中から空気中へ進むとき、基本的にどのように曲がりますか?

  1. 法線に近づく
  2. 法線から離れる
  3. 入射光と同じ角度で水中へ戻る
  4. 屈折角が入射角より小さくなる
正解と解説を開く

正解:B. 法線から離れる
光の速さが速くなる物質へ進むときは、法線から離れる向きに屈折します。入射角によっては全反射する場合があります。

問題9. 水面に入射した光の一部が水面で跳ね返り、一部が水中へ進みました。起きている現象の組み合わせはどれですか?

  1. 反射だけ
  2. 屈折だけ
  3. 反射と屈折
  4. 全反射と直進
正解と解説を開く

正解:C. 反射と屈折
境界面では、光の一部が反射し、別の一部が屈折して進む場合があります。

問題10. 屈折する向きを判断するとき、適切な考え方はどれですか?

  1. 境界面との角度だけを見る
  2. 水や空気がある位置だけを見る
  3. 法線に近づくか、法線から離れるかを考える
  4. 反射角と同じ向きを選ぶ
正解と解説を開く

正解:C. 法線に近づくか、法線から離れるかを考える
図の配置が変わっても、法線を基準にすれば屈折する向きを判断できます。

中学理科の物理分野を続けて確認する

光に加えて、音や電気などの物理分野でつまずきやすい点を確認したい人は、物理分野の解説も参考にしてください。

物理分野の解説をまとめて見る

理科の学習方法や講座を確認したい人へ

光の反射や屈折を学んだ後、ほかの単元も含めて理科の学習を進めたい人は、しゅん吉クエストの講座一覧をご覧ください。

しゅん吉クエストの理科講座を見る