火成岩の覚え方|火山岩と深成岩の違い(中学受験)【理科のコツ】
単元:火山と火成岩
火成岩の種類と覚え方|深成岩と火山岩
火成岩は、マグマが冷え固まってできた岩石です。中学受験では、深成岩と火山岩の違い、等粒状組織と斑状組織、白っぽい岩石と黒っぽい岩石、さらにマグマの粘り気と火山の形までつなげて問われます。
このページでは、火成岩の6種類を覚える方法から、できる場所・冷え方・組織・色・火山の形までを図表で整理します。最後には10問の確認クイズも用意しています。
火成岩6種類の覚え方|深成岩・火山岩と色で整理
中学受験で覚えたい代表的な火成岩は、花こう岩・せん緑岩・はんれい岩・流紋岩・安山岩・玄武岩の6種類です。
授業では、火成岩の名前を覚えるための語呂として「新幹線は借り上げ」を紹介しています。語呂と岩石名の詳しい対応については、授業や動画の説明とあわせて確認してください。
ここでは、6種類の岩石を確実に整理できるように、まず深成岩と火山岩の分類、次に岩石の色という2つの観点から覚えていきます。
覚えたい火成岩は全部で6種類
- 深成岩:花こう岩・せん緑岩・はんれい岩
- 火山岩:流紋岩・安山岩・玄武岩
まずは、それぞれ3種類ずつに分けて覚えましょう。岩石名だけでなく、白っぽいものから黒っぽいものへの並びも確認すると整理しやすくなります。
6種類の火成岩を色の順番で覚える
深成岩と火山岩には、それぞれ白っぽい岩石、中間的な色の岩石、黒っぽい岩石があります。
花こう岩と流紋岩、せん緑岩と安山岩、はんれい岩と玄武岩を、色の近い組み合わせとして確認しましょう。
| 色の傾向 | 深成岩 | 火山岩 |
|---|---|---|
| 白っぽい | 花こう岩 | 流紋岩 |
| 中間的 | せん緑岩 | 安山岩 |
| 黒っぽい | はんれい岩 | 玄武岩 |
この表で岩石名と色の対応を確認したら、次はどこで冷えた岩石なのか、どんな組織をしているのかを学びましょう。分類・色・組織を結び付けることが、火成岩の問題を解くための基本になります。
動画で学ぶ「火山と火成岩」
文章だけではイメージしにくい部分は、動画もあわせて見ると理解しやすくなります。火山の形やマグマの動きは、映像で確認してから本文を読むとつながりが見えやすくなります。
火成岩とは?──マグマが冷え固まってできた岩石

地表にある岩石には、堆積岩や火成岩などがあります。堆積岩は、砂や泥などが積もり、長い時間をかけて押し固められてできた岩石です。
それに対して火成岩は、地球内部のマグマが冷え固まってできた岩石です。火山や地下のマグマの動きと深く関係しているため、岩石名だけでなく、どこで冷えたのか、どのくらいの速さで冷えたのかを一緒に見ます。
- マグマが地下深くでゆっくり冷える → 深成岩
- マグマが地表付近で急に冷える → 火山岩
火成岩の学習では、マグマの冷え方が岩石のつくりに関係すると考えると、等粒状組織や斑状組織も覚えやすくなります。
火成岩は2つに分かれる──深成岩と火山岩
火成岩は、マグマがどこで・どのくらいの速さで冷え固まったかによって、次の2つに分けられます。
| 分類 | できる場所 | 冷え方 | 組織の特徴 | 代表的な岩石 |
|---|---|---|---|---|
| 深成岩 | 地下深く・マグマだまり付近 | ゆっくり冷える | 結晶がじっくり成長し、比較的大きな結晶が集まる等粒状組織 | 花こう岩・せん緑岩・はんれい岩 など |
| 火山岩 | 地表付近・地表・火山の周辺 | 急に冷える | 大きな結晶である斑晶のまわりを、細かい石基がうめる斑状組織 | 流紋岩・安山岩・玄武岩 など |
動画内では「逗留状組織」と聞こえる部分がありますが、正しい理科用語は等粒状組織です。深成岩は、地下でゆっくり冷えるため結晶が大きく育ちやすくなります。
6種類の火成岩を色と組織で比較する
冒頭で紹介した6種類の岩石を、今度は組織と色の両方から確認します。
深成岩は等粒状組織、火山岩は斑状組織という違いがあります。同じような色の岩石でも、でき方によって分類が変わります。
| 分類 | 岩石名 | 色のイメージ | 組織 |
|---|---|---|---|
| 深成岩 | 花こう岩 | 白っぽい | 等粒状組織 |
| せん緑岩 | 中間色 | ||
| はんれい岩 | 黒っぽい | ||
| 火山岩 | 流紋岩 | 白っぽい | 斑状組織 |
| 安山岩 | 中間色 | ||
| 玄武岩 | 黒っぽい |
「花こう岩と流紋岩を取り違える」「等粒状組織と斑状組織が混ざってしまう」という場合は、岩石名だけでなく、でき方・組織・色を関連付けて復習してみましょう。問題演習を通じた理科の学習を検討している方は、講座案内も確認できます。
マグマと噴火のしくみ──なぜマグマは地表に出てくるのか
ここからは、火成岩ができる背景となるマグマや噴火のしくみを確認します。岩石名の暗記だけでなく、でき方を理解するための補足内容です。
地下では岩石が高温になっている
地球の内部は高温ですが、地下の岩石がすべて溶けているわけではありません。地下の一部では、高温や圧力の変化、水分の影響などによって岩石が部分的に溶け、マグマができます。
プレートの動きにともなって水分が関わることで、岩石が溶けやすくなる場所もあります。
- 地下の岩石の一部が溶けてマグマができる
- マグマが地下に集まり、マグマに含まれるガスも噴火に関係する
- マグマが上昇し、地表へ噴き出すことがある
地下でマグマが集まっている場所をマグマだまりと呼びます。
炭酸飲料のイメージでとらえる噴火
授業では、噴火のイメージを次のようなたとえで説明しています。
炭酸水やコーラを振ってからフタを開けると、中のガスが勢いよく出てきます。マグマにもガスが含まれており、地下での圧力の変化やガスの膨張が噴火に関係します。
これは噴火をイメージするためのたとえです。実際の噴火には複数の条件が関わります。地表に出てきたマグマを「溶岩」と呼び、その溶岩が冷え固まることで火山岩ができます。
火山岩と深成岩の違いをイメージでつかむ

冷え方のちがい → 結晶のちがい
- 火山岩:マグマが地表付近で急に冷えるため、細かい石基ができます。先に成長した大きな結晶である斑晶が、石基の中に見られる斑状組織が代表的です。
- 深成岩:地下深くでゆっくり冷えるため、結晶がじっくり成長します。比較的大きな結晶が集まった等粒状組織になります。
つまり、岩石の組織を見ることで、マグマがどのように冷えたのかを考えられます。
成分のちがい → 色のちがい
岩石の色は、含まれる鉱物の種類や割合によって変わります。中学受験では、次のように整理すると覚えやすくなります。
- 二酸化ケイ素を多く含むマグマ:一般に白っぽい岩石になりやすい
- 鉄やマグネシウムを多く含むマグマ:一般に黒っぽい岩石になりやすい
- 白っぽい岩石:花こう岩・流紋岩など
- 中間色の岩石:せん緑岩・安山岩など
- 黒っぽい岩石:はんれい岩・玄武岩など
岩石名を覚えるときは、深成岩か火山岩かだけでなく、白っぽいか黒っぽいかもあわせて確認しましょう。実際の岩石には色の幅があるため、色だけで判断せず、組織も見ることが大切です。
火山の形はマグマの粘り気で変わる
マグマの成分は、岩石の色だけでなく、火山の形にも関係します。一般に、二酸化ケイ素が多いマグマは粘り気が大きく、少ないマグマはさらさら流れやすくなります。
| マグマの粘り気 | 主な成分の特徴 | 火山の形 | 噴火のようす | 代表例 |
|---|---|---|---|---|
| 大きい | 二酸化ケイ素が多い | 盛り上がった形の溶岩ドームなど | ガスが抜けにくく、激しい噴火になることがある | 昭和新山 など |
| 中くらい | 中間的な成分 | 富士山のような円すい形の成層火山 | 爆発的噴火も、溶岩流も起こりうる | 富士山 など |
| 小さい | 二酸化ケイ素が比較的少なく、鉄やマグネシウムを多く含む | なだらかな形の盾状火山 | 溶岩が遠くまで流れやすい | キラウエア火山(ハワイ)など |
火山の形は、岩石名と切り離して覚えるより、マグマの成分 → 粘り気 → 溶岩の流れ方 → 火山の形として見ると理解しやすくなります。実際の火山の形や噴火には、マグマの供給量や噴火の繰り返しなども関係します。
カルデラとカルデラ湖──山頂付近などが大きくくぼんだ地形
火山の単元では、カルデラもよく出ます。火成岩の分類とは別の内容ですが、火山の地形としてあわせて確認しておきましょう。
カルデラは、大規模な噴火によって地下のマグマが大量に噴出し、地盤が陥没することなどでできる大きなくぼ地です。
- 火山活動によってできた大きなくぼ地:カルデラ
- カルデラに水がたまった湖:カルデラ湖
代表的な例としては、熊本県の阿蘇山のカルデラや、北海道の洞爺湖などがあります。
写真や地図帳で実際の形を確認しておくと、問題集で見たときに地形のイメージが結びつきやすくなります。
火山と火成岩に関するチェッククイズ(10問)
学んだ内容が理解できているか、クイズで確認してみましょう。答えを考えてから「正解を見る」を開いてください。正解数は自分で数えながら進めましょう。
| 問題 | 選択肢 | 正解 |
|---|---|---|
| 1. 火成岩とは、何が冷え固まってできた岩石ですか? | A. 地表の砂 B. 地下水 C. マグマ D. 火山灰 |
正解を見るC. マグマ |
| 2. 深成岩の特徴として正しいものはどれですか? | A. 地表で急に冷えた岩石 B. 地下深くでゆっくり冷えた岩石 C. 風で削られてできた岩石 D. 火山灰が積もってできた岩石 |
正解を見るB. 地下深くでゆっくり冷えた岩石 |
| 3. 火山岩の代表的な組織として正しいのはどれですか? | A. 等粒状組織 B. 斑状組織 C. 層状組織 D. しま模様の組織 |
正解を見るB. 斑状組織 |
| 4. 白っぽい火山岩はどれですか? | A. 流紋岩 B. 安山岩 C. 玄武岩 D. はんれい岩 |
正解を見るA. 流紋岩 |
| 5. 玄武岩のような黒っぽい岩石ができるマグマの特徴として最も近いものは? | A. 二酸化ケイ素が多く粘り気が大きい B. 二酸化ケイ素が多くさらさらしている C. 鉄やマグネシウムを多く含み粘り気が小さい D. 鉄やマグネシウムが少なくさらさらしている |
正解を見るC. 鉄やマグネシウムを多く含み粘り気が小さい |
| 6. 富士山のような円すい形の成層火山について、学習上の代表的な説明はどれですか? | A. マグマの粘り気がとても小さい B. マグマの粘り気が中くらい C. マグマの粘り気がまったくない D. マグマが存在しない |
正解を見るB. マグマの粘り気が中くらい |
| 7. 昭和新山のような溶岩ドームができやすいのは、どのようなマグマのときですか? | A. 二酸化ケイ素が多く粘り気が大きいマグマ B. 二酸化ケイ素が少なくさらさらのマグマ C. 水しか含まないマグマ D. 鉄やマグネシウムがまったくないマグマ |
正解を見るA. 二酸化ケイ素が多く粘り気が大きいマグマ |
| 8. キラウエア火山のような、なだらかな盾状火山の特徴として正しいものは? | A. 溶岩がさらさらと遠くまで流れる B. 溶岩がほとんど流れない C. 火山灰だけが飛ぶ D. 噴火がまったく起こらない |
正解を見るA. 溶岩がさらさらと遠くまで流れる |
| 9. 地表に噴き出してきたマグマを何と呼びますか? | A. 火山灰 B. 溶岩 C. 砂れき D. 堆積物 |
正解を見るB. 溶岩 |
| 10. 大規模な噴火にともなう陥没などでできたくぼ地に、水がたまった湖を何といいますか? | A. 成層火山 B. 盾状火山 C. カルデラ湖 D. 断層湖 |
正解を見るC. カルデラ湖 |
クイズで確認した理解度に合わせて、次の理科学習へ
10問のクイズは何問正解できましたか? 火成岩の基本を理解できたら、次の地学単元に進んでみましょう。間違えた問題があった場合は、比較表に戻って確認することも大切です。
火山・岩石・地層のつながりを復習したい
深成岩と火山岩の違いは理解できたけれど、地層やほかの地学用語との関係も整理したい場合は、地学分野のまとめページで全体像を確認できます。
火成岩を理解できたので、次の地学単元に進みたい
岩石ができるしくみを学んだら、次は流れる水のはたらきも確認してみましょう。侵食・運搬・堆積など、地表のようすが変化するしくみを学ぶことで、地学分野の理解を広げられます。
覚えたはずなのに、問題になると迷ってしまう
岩石名は言えても、色や組織を問われると間違えてしまう場合は、知識を整理し直しながら問題演習を進めることが大切です。理科の学習方法や講座について知りたい方は、講座案内を確認してみてください。
まとめ:冷え方・成分・粘り気で火成岩を覚える
火山と火成岩の単元は、名前が多く一見すると暗記量が多く見えます。しかし、マグマの冷え方・成分・粘り気から考えると、岩石名と火山の形をつなげて覚えやすくなります。
- 火成岩はマグマが冷え固まってできた岩石で、深成岩と火山岩に分かれる。
- 深成岩は地下深くでゆっくり冷えた岩石、火山岩は地表付近で急に冷えた岩石。
- 深成岩は等粒状組織、火山岩は斑状組織が代表的。
- 白っぽい岩石は二酸化ケイ素を多く含む傾向があり、黒っぽい岩石は鉄やマグネシウムを多く含む傾向がある。
- マグマの粘り気の違いは、昭和新山・富士山・キラウエア火山などの形の違いに関係する。
- カルデラは火山活動によってできた大きなくぼ地で、カルデラ湖もセットで押さえる。
岩石名を覚えるときは、「この石はどんなマグマから生まれたのか」と考えると、色・組織・火山の形までつなげやすくなります。
問題演習では、名前だけでなく、色・組織・でき方・火山の形をセットで説明できるかを意識して復習してみてください。
火山と火成岩を問題で使える知識にしよう
ここまで読んで、岩石や火山の関係が少し見えやすくなったでしょうか。あとは、問題集や過去問で「名前 → でき方 → 組織 → 色 → 火山の形」を行き来できるかを確認していきます。
- 動画をもう一度見ながら、ノートに「深成岩と火山岩」の比較表を書いてみる
- 昭和新山・富士山・キラウエア火山などの写真を調べて、マグマの粘り気との関係を一言で説明してみる
- 花こう岩・流紋岩・安山岩・玄武岩などを、色と組織で分類してみる
間違えた問題は、答えだけを覚え直すのではなく、なぜその岩石や火山になるのかを説明できるようにしておきましょう。


