光の作図が苦手→作図手順の固定+間違えやすい形の整理

中学受験理科で光の作図を確認するイメージ

中学受験理科/物理 テーマ:光の進み方と作図を、反射・屈折・像・レンズで整理する
光の進み方
反射の作図
屈折の作図
作図パターン整理

光の作図が苦手な原因と見直し方|反射・屈折・像・レンズで見る場所をそろえる

反射・屈折の作図は、解説を見ると分かった気がするのに、本番では線の引き始めで判断に時間がかかることがあります。補助線が増えすぎて図が見にくくなり、鏡・水面・レンズなど形が変わると同じように描けない、という状態も起こりやすいです。

このページでは、反射・屈折・鏡の像・凸レンズの基本の見方を整理します。光の作図で困りやすいときは、知識不足だけでなく、光の向き、当たる面、求めるものを見る順番が毎回変わっていることが原因になりやすいです。見る順番がそろうと、形が変わっても必要な線だけを残しやすくなります。

この記事で分かること

  • 光の作図で最初に見る3つのこと
  • 反射で使う法線・入射角・反射角
  • 屈折で混乱しやすい境界と曲がり方
  • 鏡の像・凸レンズで見る場所
  • 作図問題を家庭で復習する流れ

光の作図で最初に確認する3つのこと

光の作図では、いきなり線を増やす前に、最初に見る場所を決めることが大切です。反射でも屈折でもレンズでも、まずは次の3つを確認します。

1. 光の向き

光がどちらから来て、どちらへ進もうとしているかを見ます。矢印が曖昧なまま作図を始めると、後から線を直すことが増えます。

2. 当たる面と点

鏡面、水面、境界、レンズなど、光がどこで向きを変えるのかを確認します。法線を引く場合も、光が当たった点を基準にします。

3. 求めるもの

反射後の向き、像の位置、屈折後の進み方、レンズでできる像など、最後に何を答える問題なのかを先に確認します。

反射の作図|鏡に当たる光の描き方

光の反射の作図では、まず光が鏡に当たる点を決めます。その点を通り、鏡面に垂直な線を考えます。この線を法線といいます。

反射では、入ってくる光と法線の間の角度を入射角、反射して出ていく光と法線の間の角度を反射角として考えます。基本は、入射角と反射角が同じになるように描くことです。

図例:平面鏡に斜めに光が当たる場合
鏡面 法線 入射光 反射光 当たる点

この図では、まず赤い点を見ます。次に法線を確認し、最後に入射光と反射光が法線から同じ角度になっているかを比べます。

反射の描く順番

  1. 光が鏡に当たる点を決める
  2. その点を通り、鏡面に垂直な法線を引く
  3. 入射角と反射角が同じになるように反射光を描く
  4. 反射後の進む向きを矢印で示す

屈折の作図|空気・水・ガラスで向きが変わる場合

屈折は、光が空気から水、空気からガラス、水から空気など、別の物質へ進むときに向きが変わる現象です。反射と同じように、まず境界面と光が当たる点を確認します。

屈折の作図で混乱しやすいのは、反射のように同じ側へはね返るのではなく、境界を通って別の物質へ進むところです。法線は使いますが、反射光ではなく、屈折して進む光を描きます。

図例:空気中から水中へ進む光
空気 法線 境界の点

この図では、まず空気と水の境界を見ます。次に赤い点と法線を確認し、光が水中へ進む線を描きます。

屈折の描く順番

  1. 空気・水・ガラスなど、どの物質からどの物質へ進むかを確認する
  2. 境界面と、光が当たる点を決める
  3. その点を通る法線を引く
  4. 別の物質へ進む光として、屈折後の向きを描く

反射と屈折の違い

種類 光の進み方 見る場所 使う考え方
反射 同じ側へはね返る 鏡面、当たる点、法線 入射角と反射角を同じにする
屈折 別の物質へ進む 境界面、当たる点、法線 物質が変わるときの向きの変化を見る
確認する場面 見る場所 注意すること
空気から水へ進む 空気と水の境界、当たる点、法線 境界を通って水中へ進む光を描く
水から空気へ進む 水面、当たる点、法線 どちら側へ進む光なのかを矢印で確認する
反射と屈折が混ざる問題 同じ側へ戻る線か、別の物質へ進む線か 反射光と屈折光を同じ線として扱わない

鏡の像の作図|反対側に同じ距離で考える

鏡に映る物体の位置を求める問題では、物体から鏡までの距離を見ます。平面鏡では、鏡の反対側に同じ距離だけ離れた位置に像を考えます。

図例:鏡の反対側に同じ距離で像を考える
物体 同じ距離 同じ距離

この図では、物体から鏡までの距離を先に見ます。そのあと、鏡の反対側に同じ距離だけ離れた位置を像として考えます。

凸レンズの作図|焦点・中心・光軸を見る

凸レンズの作図では、焦点、光軸、レンズの中心を確認します。反射や屈折よりも見る条件が増えるため、まず図の中で基準になる場所を見つけることが大切です。

図例:凸レンズでは焦点・中心・光軸を確認する
光軸 凸レンズ 焦点 焦点 代表的な光線 中心

この図では、まず光軸と焦点を確認します。次にレンズの中心を見て、代表的な光線を使いながら像の位置を考えます。

凸レンズで見る場所

  • 光軸
  • 焦点
  • レンズの中心
  • 代表的な光線

よく出る作図パターン別チェック

反射・屈折・像・レンズは、名前が違っても「どこを見るか」を表にすると整理しやすくなります。作図の前に、下の表で使う考え方を確認しましょう。

作図パターン 見る場所 使う考え方 間違えやすい点
平面鏡の反射 鏡面と光が当たる点 法線を引き、入射角と反射角を同じにする 法線ではなく鏡面を基準に角度を見てしまう
水面・境界の屈折 境界面、当たる点、法線 別の物質へ進むときの向きの変化を見る 反射と屈折を混ぜてしまう
鏡の像 物体と鏡の距離 鏡の反対側に同じ距離で像を考える 像を鏡面上に置いてしまう
凸レンズ 焦点、光軸、レンズの中心 代表的な光線を使って像の位置を考える 焦点を通る線と中心を通る線を混同する

うまく描けない原因と見直し方

ここからは、作図パターンを確認した後の復習用です。線の引き始めで困る、法線がずれる、補助線が増えすぎる場合は、次の表で原因を切り分けます。

困り方 起こりやすい原因 見直す場所
線の引き始めで困る 光の向きや求めるものを決める前に線を増やしている 光の入口、最後に答えるもの
法線や角度がずれる 光が当たる点ではなく、面全体をなんとなく見ている 当たる点、法線、角度の基準
反射と屈折が混ざる 同じ側へ戻る光と、別の物質へ進む光を分けられていない 鏡面か境界面か、光の進む先
補助線が多すぎる 何を求めるための線かが曖昧なまま描いている 答えに使う線、使わない線
1

入口を見る

光がどちらから来ているかを確認します。光線の向きが曖昧なまま線を足すと、後から図を直す量が増えます。

2

基準を見る

鏡面、水面、境界、レンズのどこで光が変化するかを確認します。法線は、光が当たった点を通るように考えます。

3

条件を短く書く

空気から水へ、鏡の反対側に像、反射後の向きなど、問題文の条件を短く図の横に書くと、必要な線を選びやすくなります。

4

結論を決める

像の位置、進む向き、到達点など、最後に何を答えるのかを確認します。補助線は、結論を決めるために使う線だけを残します。

家庭での回し方

光の作図は、難しい問題を長く考えるより、同じ流れを短時間で反復する方が定着しやすいです。平日は入口・基準・条件を確認し、週末に通しで描く練習を入れます。

区分 やること 確認基準
平日 1問だけ、光の向き・面・点・条件短文まで確認する 線を増やす前に条件を書けている
週末 3〜5問を通して、条件確認から作図まで行う 補助線が増えすぎず、結論まで進められる
見直し 光の入口・面と点・結論の3点を確認する 同じところでのミスが減っている

光の作図は、問題ごとに見た目が変わっても、見る順番は大きく変わりません。光の向き、面と点、条件、結論の順で確認する練習を続けると、図の中でどこを見るかが安定しやすくなります。

FAQ

Q光の反射の作図では、どこから描き始めればよいですか?
まず光が鏡に当たる点を確認し、その点を通って鏡に垂直な法線を考えます。その後、入射角と反射角が同じになるように、反射後の光を描きます。
Q法線はどこに引けばよいですか?
光が面に当たる点を通り、その面に垂直になるように引きます。面全体をなんとなく見るのではなく、光が当たった点を基準にすることが大切です。
Q反射と屈折の作図は何が違いますか?
反射は同じ側にはね返る光を考え、屈折は別の物質へ進むときの向きの変化を考えます。どちらも、面と当たる点を確認する点は共通しています。
Q屈折では、空気から水へ進むときにどちらへ曲がりますか?
中学受験理科の基本では、空気から水やガラスへ進むときは法線に近づく向き、水やガラスから空気へ進むときは法線から離れる向きとして整理します。まず、どの物質からどの物質へ進むのかを確認しましょう。
Qレンズの作図では何を覚えればよいですか?
焦点、光軸、レンズの中心を確認し、代表的な光線を使って像の位置を考えます。反射・屈折よりも条件が増えるため、まずは図の中で焦点と中心を見つける練習から始めると整理しやすくなります。
Q補助線を引くほど分からなくなります
補助線の目的が曖昧になっている可能性があります。線を足す前に、像の位置を決めるのか、進む向きを決めるのか、到達点を決めるのかを言葉にしてから描きましょう。
Q鏡・水・レンズでそれぞれ別の問題に見えます
見た目は違っても、光の向き、面と点、条件、結論の順で見る点は共通します。単元名に引っ張られず、まず図の中で何が起きているかを確認しましょう。
Q理科全体で図を使う問題が苦手です
光だけでなく、てこ・天体・電気などでも図を使います。物理分野をまとめて確認したい場合は、中学受験理科個別指導塾|分野別攻略と過去問演習の講座案内一覧で、扱う分野を確認できます。

次に読む記事と講座案内

光の作図を一緒に確認したい方へ

光の作図は、正しい知識があっても、図のどこから見るかが曖昧だと点につながりにくい分野です。光の向き、面と点、条件、結論のどこで詰まっているかを確認できると、家庭学習でも復習しやすくなります。

受験理科専門塾「しゅん吉クエスト」では、光を含む物理分野の作図・計算・過去問演習を、生徒ごとの状況に合わせて確認します。